昔に比べると、宝塚の男役はかなり大きくなりました。
30年前は麻実れいが170cmを超えているというので話題になったそうです。ほとんどの男役が162cmから166cmぐらいだった時代です。1986年「霧深きエルベのほとり」で客席の女性たちの目を全員ハート型にした順みつきは162cmでした。彼女の「背など気にならないくらいの存在感」はいまだYouTubeで確認できます。
そんな時代を経て、今や170cmなんぞ当たり前とも思えるほど上背のある男役が増えてきました。八頭身の体に長い手足がくっついているのですから、立っているだけでカッコイイひとたちです。その彼女たちがダンス、歌、芝居、そして日本舞踊までこなすのですから、世の女性たちだけでなく男性もウットリする世界なのはもちろんです。
僕は身長こそ180cmを超す大男ですが、これは親族一同なぜか「デカイ体」に生まれつく血のせいです。おかげで葬式ともなると、デカイ男たちが黒いスーツに黒いネクタイを締めてサングラスで墓地に集まるわけですから、どこの組のお葬式ざんすかと遠巻きにされるほどの圧迫感をかもしだします。
オーストラリアにいると180cmは男性の平均的な大きさですから、あまり目立つこともなく鴨居のない家に住んでいるためオデコをぶつけることもなく暮らしていけるわけです。椅子も大きいので座るのも楽ですね。
閑話休題。
さて、宝塚の男役たちの身長の話に戻りますが、今ネットで遅ればせながら星組の「黒豹の如く」を鑑賞しています。柚希礼音は170cmだそうですが、夢咲ねねは娘役としてはかなり高身長の165cm。5cmの差しかないのに、あの美しいデュエットではあまりそれが目立ちません。
夢咲ねねが足を折って自分を低く見せるようにしているからなのかもしれませんね。美しく見えるのはコンビとしての絶え間ない努力もあるのでしょう…とここまで書いて、そうだ、どちらも退団してしまったのだと気づきました。彼女らがトップの公演を、一度もナマで見たことがないのが残念でなりません。
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