月組「オン・ザ・タウン」は今日が千秋楽(らしい)ですが、夏に今度は大阪・梅田芸術劇場メインホールでも上演されるんですね。
僕は最近の宝塚ではシロウトなもので知らなかったのですが、東京公演では二番手と三番手扱いの2人(美弥るりかと月城かなと)がバウホール公演のため抜けているとか。ほほう…月組が同時に2公演にまたがって2つのグループに分かれていたとは面白い。
大阪では確実に美弥るりかと月城かなとが例の三人組のふたりを演じるでしょうから、暁千星と風間柚乃はもっと出番の少ない役に回されるでしょう。若く溌剌とした二人が見られないのは残念ですが、海外ミュージカルの常で主要登場人物が非常に少ないため仕方のないことかもしれません。
先のふたつの記事では抜けていましたが、彼女だけは梅芸でも同じ役で出演してほしいです。輝月ゆうまのことですが。
輝月ゆうまが「あのとき」のTV番組で身体が固くて泣いていた宝塚受験前の少女かと思うと… オン・ザ・タウンでオジサンを演じている彼女を見る目がどうも「孫を温かく見守るジーサン」になってしまって困ります。#輝月ゆうま #オン・ザ・タウン
— zukamen (@zukamen1) 2019年1月17日
Twitterでは言及しましたが、僕はいつだったかネットで宝塚音楽学校の受験生番組を見たことがあります。そこで紹介されていたのが本名で出ていた高校3年生の輝月ゆうまでした。とても背の高い少女で、身体が硬かったことと「あった!」と自分の名前が合格者の中にあったことで泣き始めたところだけは覚えています。
その「孫を温かく見守るジーサン」の僕は、今回オジサン役を好演している輝月ゆうまに成長したバイプレーヤーの姿を見ていました。声もよく通りますし、なにしろ歌が上手い。影ソロを歌っていたことでもそれが伺えます。低音も聴く者の耳に気持ちよく出ています。
役づくりも丁寧で、老成した存在感を作り上げながらもそこはかとないユーモアが感じられます。特に、どうにも我慢できず「わかるよ」と言えなくなったときの感情の爆発には、「豹変」という言葉が適切です。
軽々とルーシー役の叶羽時を抱き上げて退出する姿も颯爽としていて、なかなかの力持ちとお見受けしました。
こういう(路線から外れてはいるけれど)重要な役どころが演じられる生徒さんは、本当に大事にしていただきたいと思います。過去には美城れんや天真みちるなどの若手バイプレーヤーが次々と辞めていき、ちょっと調べたところ、専科にはもうすでに定年間近の(または定年年齢を超えた)バイプレーヤーしか残っていない状態です。
汝鳥伶や夏美ようがかなり多用されているのを見ても、そうした役どころを安心して見ていられる生徒さんが不足していると思えてなりません。宝塚は路線スターだけでは成り立っていかない歌劇団なのですから。
輝月ゆうまは95期ですから、まだまだこれから先色々と重要な役が与えられることでしょう。貴重な人材として注目していきたい男役のひとりです。
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