2015年星組「Amour それは…」は再演だったのか

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北翔海莉と妃海風のプレお披露目公演だった、2015年の全国ツアー作品「Amour それは…」を初めて観ました。僕なんか「うわ、懐かしい!」と声が出てしまいそうなほど伝統的な舞台演出です。最近のレビューはどちらかというとアイドルのコンサートに近くなっていて、若さはちきれんばかりの歌と踊りとスピードで、それはそれで楽しいのですが、ゆったりと腰を落ち着けて楽しむと言ったら、やっぱりコレですね。

北翔海莉の歌声は何といっても伸びやかで声量もあり、「安心して聴ける」というのが1番に頭に浮かびます。古いところで言うと、あの麻路さきの歌にはどうしてもハラハラしていましたから。一曲無事に終わるとホッとしていたのを覚えています…。いや、彼女のダンスと芝居は好きでしたけどね。

この「若さスパークリング!」もよかったです。テンポがよくて、礼真琴が歌でもダンスでも抜きん出ているのがわかりました。十輝いりすも安定した実力を見せています。カラフルな衣装を着た男役たちのダンスが楽しいです。

しかし、その後いきなり北翔海莉が出てきたと思ったら…客席降り。しかもかなり長いんですが、こんなに長く2階3階の観客を放っておいていいものなのでしょうか。なんだかディナーショーのようです。この場面では北翔海莉ひとりの舞台なので、もしかしたら上のほうでは彼女の歌声しか聞こえていないのではないでしょうか。舞台はカラッポ。
1階の客は大喜びでしょうが、上の方のひとたちは何が起きているのか分からず言葉通りの「ツンボ桟敷」です。うーん。客席降りで1階後ろのほうの客にまでサービスするのはちょっとやり過ぎのような気がするのですが、僕だけなのかなあ、そう思うのは。

さて、その後はこのダンスにウットリしました。アクロバティックなリフトなど何もない、ゆったりとした古典的なデュエットです。妃海風の動きが美しいです。

そしてお決まりの黒燕尾群舞。これがなきゃレビューじゃないですよね。カッコイイです。

そして、あんなに男っぽい華麗なダンスを見せ美しい歌声を聴かせた後、北翔海莉は大羽根を背負って出てきます。ファンが泣けてきただろうことは想像できます。そしていつものようにいきなり優しい声で挨拶が始まり、このギャップにもまたファンは萌えてしまうのでしょうね。

実は僕はこのあと2009年の宙組公演「Amour…それは」も観ました。
そりゃリメイクですから同じように大和悠河が出てくるのですが…歌が、歌が(以下省略)

でもたぶんトップ娘役ぐらいはエトワールができるくらいの歌声では、と思ったのですが陽月華も歌えませんでした。知らなかった僕は椅子からずり落ちそうになりました。こういうトップコンビもいたのですね。

そのあと出てきた北翔海莉は、2015年のプレお披露目での礼真琴の曲を歌っていました。あまり変わっていませんね。

しかし、北翔海莉が小さく見える。。。と思ったら、悠未ひろと十輝いりすがコーラスの男役たちの中にいたので納得。

比べてはいけないのでしょうが、2015年の再演のほうがはるかに安定していて楽しめるレビューになっていると思います。大和悠河の初演はさすがにダンスが美しかったのですが、それだけではレビューとは言えないなというのが僕のシロウト所感です。

 

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コメント

  1. ストレッチ友理子 より:

    私、まだみっちゃんのお披露目、観てないんです(°_°)
    DVD買えば良かった。
    大和悠河さんは、ダンスは上手いのですか?
    私、スカイステージで なんだったか忘れましたが、大和悠河さんの歌を聞いて ひっくり返りまして(笑)聴いてられないし、芝居も観てられなくて テレビを消したんです(^^;;
    だからダンスが上手かったのかも わからずじまい。
    また機会があれば 勇気を持って観てみます。
    やっぱり 歌の歌詞がちゃんとわかる北翔さんの歌い方は 抜群ですね。
    情景が目に浮かぶし、声がね、優しいの。
    そういえば 花組の音くり寿という研3で ミーマイの新人公演のサリー役に大抜擢された娘役さんは、ちょっと一部分を聴いただけでも、ビックリする位 歌が上手でした!
    ビル役の人も なかなか上手かったし、花組も なかなか魅力的な新人さんがいるんだな、と思いました。
    こういう 歌上手さん達が 次々と出てくると、本当に嬉しいです!
    みっちゃんが卒業しても 宝塚を観る楽しみが続くかもしれないので、最近、新人さん発掘にちょい力を入れだしてます(≧∇≦)

  2. ムコ より:

    こんにちは。ストレッチ友理子さん、横からすみません、zukamenさんのみちこへの深い愛が嬉しくて最近よくこちらにお邪魔しているモノです。
    大和さん、別にダンスも普通、、でした。歌は破壊的(笑。ただ、今の現役スターでは見当たらないほどのすっごい華のある人でした。何もしなくてもキラキラの星と花を背負って出てきた!というくらいのオーラがあって、トップにしないと仕方ないでしょといった感じの人。
    相手の陽月さんも歌は破壊的でシートベルトが必要でしたが、ダンスはキレッキレの男前ダンスでした。
    わたしは大和さん時代もみちこさまを見るために、遠方から一回は舞台を見るようにしていましたが、、真ん中の歌を耐えるのはなかなか忍耐が必要でした。
    でも大和さんは月組時代からみちこさんのすぐ上の上級生でそれはそれは大抜擢をされまくっていたスター同士でしたから仲がよかったんですよね。噂によると抜擢を妬む他の生徒からの嫉妬や妬みからみちこさんを救ってくれたのは大和さんだとかで、みちこさんは大和さんをたいそう慕っておられました。だからみちこファンのブロガーさんが大和さんの歌が酷いと悪口?をかくと、古参のファンの方が「みちこさんを救ってくれたタニさんを悪く書いちゃいけない」と飛んでこられるほどで。
    大和さん時代、芝居はタニウメという真ん中のせいかなぁ、いまいちなものが多かったですが、ショーはわりと佳作が多くてよかったですよ。みちこさんも、超歌ウマのたっちん(和音美桜)と組んで出てきていて、いつもとても楽しみでした。
    みちこさん、この頃が男役としてのビジュアルは最高潮だったと思います。

  3. ムコ より:

    連投スミマセン。
    宙時代のamurそれは、の動画がありますよ。
    https://youtu.be/95kIYoj7z74
    https://youtu.be/70zleVqGVLw
    AMURそれは、は岡田先生の作品。岡田先生とみちこさんは
    相性がよくて、ビルボードもそうでしたし、
    今度のバウのone voiceもサヨナラ公演のロマンスも岡田先生です。
    最後にびしっと岡田先生には、みっちゃんの正統派の男役群舞を見せていただきたいなと思っています。(お手紙書こうかなと)
    ちなみに、昨日NHKBSで宙時代のFantasistaというショーを放映していたそうですね。これ、大和さんのお披露目時のショーで、みちこさん、たっちんと組んでのエトワールでものすっごく可愛くて美声でとろけそうになるショーでしたよ。
    ストレッチゆりこさんは、録画しておられませんか?
    うちはBS切ってるので見れないんですが、、ツイッターでは皆さん、高画質で見れてうれしいと、喜んでおられました。

  4. ストレッチ友理子 より:

    ムコさん、色々教えて頂きありがとうございます。
    そっか〜、大和悠河さんは 星と花を背負って出てくるぐらいのキラキラで、みっちゃんの事も かばってくれてたんですね〜。そしてビジュアル最高のみっちゃん…それはなんとしても 観なきゃね!
    大和さん、歌下手とか言って ごめんなさいです(^^;;
    最近、テレビで取り上げられてる大和さんしか知らないので、ちょっと色眼鏡で観てしまったのかもしれないです(°_°) 反省、反省
    BSで、そんな素敵な番組を放送してたんですか〜?ひゃー、知らなかった。昨日は、時間あったのに…日曜の姿月あさとさんのエリザベートを観てから 脳内がエリザになり、明日海りおさんの花組エリザを 再び観て、みっちゃんに 惚れ惚れしてました(笑)
    再放送ありますかね〜。
    あー、残念です。

  5. よーこ より:

    大和さんといえば忘れられないのが
    月組「大海賊」の新人公演での主演エミリオ
    北翔さんの海賊エドガーがビジュアルもトンデモ美しく、美声を響かせる公演ですが
    この時の大和さんのお歌が破壊力抜群
    オープニングの1曲で「何が起こった??」って思えますよ
    本公演の紫吹さんのお歌が、すっごくお上手に感じられます(笑)
    新人公演主役でコレやっちゃって、よくもまぁその後トップになれたことよって思う筆頭な気がします
    ネット動画でも見つけられると思うので、良かったら観てみてください♪
    因みに、私個人的にお歌が・・・って感じるトップさん
    ベスト?○ースト?3は
    麻路さん・大和さん・早霧さん♪

  6. zukamen より:

    ストレッチ友理子さん、
    大和悠河という元男役は今よくテレビにも出ていますよね。まるでバービー人形のようなスタイルでとても女らしいひとです。僕は彼女が男役だった時代を知らないので、ちょっとビックリしてしまいました。
    「Amour…それは」の初演では歌は衝撃的でしたが、ダンスは結構上手いのではないかと思いました。ただし、僕は芝居、歌、ダンスと三拍子揃ってくれていないと、どうももう一度見るほど傾倒できません…。
    僕はまだ最近のトップのひとたちを「勉強している」ところで、とても新人さんまで手が回りません…。
    でもどなたか素敵なひとがいれば、またハッとして注目し始めるかもしれませんね。

  7. zukamen より:

    ムコさん、
    うーむ。まだ観ていないモノが沢山あってクラクラします。ひとつひとつ制覇していきたいと思っていますが、それまでに北翔海莉が退団してしまいそうな気もします。
    (しかし動画の途中から出てきた大和悠河の歌にまた別な意味でクラクラしました…スミマセン)

  8. zukamen より:

    よーこさん、
    僕はどちらかと言うと歌が上手いひとに惹かれます。
    麻路さきは立ち姿の美しさと芝居の上手さで抜きん出ていましたが、発声があまりよくなくて、いつも歌になると肘掛けにしがみついていました。ピアノも上手いので音感はいいのだろうけれど、なぜ歌だけああもヘタクソだったのかなあと今でも思い出します。
    大和悠河はあまり良く知らないのですが、歌を聴いて「こりゃまずいだろ」と思いました。早霧せいなも歌はダメなのですか?僕はまだ彼女の舞台をひとつも見たことがないのですが、ちょっと動画を探してみます。

  9. よーこ より:

    私も歌の上手い人に惹かれる(っていうか、お金とって観せる舞台に立つ以上、最低限の歌唱力は当然と思う)ので
    実際、早霧さんは問題外なんですが
    なんていうか、芝居力なんでしょうか?魅力的な人です
    北翔さん主演の「セカンドライフ」でもトンデモな歌声を聴かせてくれますが(笑)
    私のお勧めは「ニジンスキー」
    緒月さんとのデュエットは異世界です(苦笑)
    異世界なのに何だか惹かれる不思議な舞台
    緒月さんも歌はトンデモだけど芝居が魅力的な方
    「翼あるひとびと」でも伶美うららさんとトンデモなデュエットを響かせていますが、何か惹かれる。。。
    舞台人の魅力って奥が深いですね(笑)

  10. zukamen より:

    よーこさん、
    なるほど。そういう魅力的で歌がヘタクソな(笑)男役たちもいるのですね。
    早霧せいなと緒月遠麻。ちょっと探してみます。ありがとうございました。

  11. きょうこ より:

    はじめてお邪魔致します。
    いつも、的確且つ愛溢れる記事そして、結構古くから観劇されてらっしゃったなど、うそう!と共感しつつ拝見しております。
    私め45年前?の古城都さん主演の「人魚姫」観劇以来、はまってしまい
    途中、結婚やら諸々で宝塚から遠退きつつも、何人かのスターさんに各時代時代で魅せられ、ボチボチ観劇しておりました、
    近年宝塚とは遠ざかってたのですが、
    昨年、娘の「北翔さんがトップになるガイズ見ようよ」の一言で急遽チケットをとり二階の後方席で初日近くを観劇し、
    「これぞ!歌劇だ」と(初演も再演も観てましたが、みちこさん率いるガイズは新たな魅力に溢れていました)と、
    宝塚がえりのキッカケとなり、少しずつ空白の頃の作品もSkyステージやYouTubeで観ています、
    大和さんは真琴さんトップのころ、抜擢されていて何回か観劇はしてましたが
    大和さんトップの頃は離れてまして(笑)
    映像でチョコチョコ観てますが、歌はオヨヨとなりますね。
    しかし、陽月さんとのビジュアルが意外と合い、やはりトップとしての華はあったのかなぁと、そしてその頃のみちこさんは
    舞台で存在感がありましたね。
    残念ながら真琴さん退団で、結構宝塚から離れてましたが、北翔さんと妃海さん
    そして星組のパワーに魅せられ、まだまだ観たいと思ってたら退団発表で残念です。
    宝塚は時代を追いかけるのも大事ですが
    こういうコンビを大事にしてほしいと、本当に思います。
    何だか、この記事に関係あるような無いような内容すみません。
    大和さんはSkyステージで公演の組子達と対談拝見して、この方の性格の魅力を感じ、コメントにみちこさんが抜擢されていた頃、嫉妬から庇ってくれてたとのこと、成る程なぁと思いました。
    ビジュアルが大事なことも良く良く解りますが、それだけではない、やはり実力にえ裏打ちされた、夢を見せてくれるスター、
    そして尚且つ、みちこさんのように人格的にも、優れたスターさんが育つ劇団なら
    途切れず劇団通いしますが、うむむ
    どうかなぁ~。
    長々お邪魔しました(笑)

  12. zukamen より:

    はじめまして、きょうこさん。
    おお!古城都ですか!
    僕が彼女を初めて見たのは、まだ中学生ぐらいだったと思いますが、仲代達矢主演の「新・平家物語」で木曽義仲(故林与一)の奥方巴御前を演っていたときです。まだこのころは宝塚を観ていませんが、凛々しく美しい巴御前の姿にちょっと憧れていたのを思い出しました。
    僕は昔から強い女性が好きなのかもしれません(笑)。
    舞台で華がある、というのは宝塚のトップを形容するのに頻繁に使われる言葉ですし、そうしたトップも数多くいました。というより、ほとんどのトップに華があるのは当然で、それナシではトップになれるわけもありません。
    ただし、それだけでは「そのひとの何もかもが好き!」というコアなファン以外の、「宝塚歌劇が好き!」というファンをつなぎ留めて「もう一度見たい」という気持ちにさせるまでには行かないと思うのです。
    それはたぶん僕が一度宝塚を離れて、また戻ってきたという「昔のヅカファン、今の初心者」だからかもしれませんね。

  13. 盤竜 より:

    「Amour それは…」での北翔さんの客席降り。たしかに2階のお客さんは空っぽの舞台を前に置いてけぼりを食らってました。私は大宮で1階後方端席でしたが、1階でもかなりの置いてけぼり感が……。
    気になったのは、北翔さんがボディガードを付けずに一人で客席を廻っていたことです。何かあったらどうするんだろう……とヒヤヒヤしながら観ていました。
    案の定、どこかの会場で握手の手を離してくれない男性がいたようですが、それ位で済んでよかった。
    劇団は生徒の安全をどう考えているのでしょう。事故が起きてからでは遅いのにね。

  14. zukamen より:

    盤竜さん、こんばんは。
    なるほど、一階後方席でもやはり違和感がありましたか。ディナーショーなどでは、客席自体が小さめでもっと距離が近いため、こうした客席降りが一般化しているのでしょうね。それはそれで醍醐味があるのでしょうが、大劇場でやられるとスキンシップができた客たちは嬉しいでしょうが、できなかったひとや2階3階の客などは本当にカラッポの舞台を見ているだけですから、親近感もなにもなくちょっと残念だと僕も思います。