続・2015年花組「風の次郎吉—大江戸夜飛翔—」次期娘役トップ仙名彩世の手妻の幸

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「手妻の幸」役の仙名彩世が次期花組の娘役トップになることが公式発表されたそうですね。
僕の記事へのコメントで教えていただきました。

すでに次郎吉ふたつめの記事をほとんど書き終わっていたのですが、偶然このニュースと重なったので急遽彼女の部分をひとつの記事にして加筆しました。めずらしく24時間空けずにアップしています。

 

仙名彩世の美しい仕草と手品に見惚れる

 

手妻の幸と言うだけあって、舞台の冒頭では華やかな袴姿で楽しい手品を見せてくれます。かなり練習をしたのでしょうがとても上手でビックリしました。その後のガマの油売りの口上も、文字通り「立て板に水」の美しい滑舌で披露しました。お江戸ではこのガマの油売りと並んで「南京玉すだれ」の芸がありますが、玉すだれを色々な形にしながら面白おかしく歌います。コチラもいつか仙名彩世で見たくなりました。

表情がクルクルとよく動き、江戸の町娘風しぐさも柔らかく美しいです。
最後のほうの北翔海莉との別れの場面では、心を惹かれる雰囲気をそこはかとなく漂わせていてほろりとしました。

着物姿に着替えた美しいあやめ(次郎吉に心を寄せているのは明らかですね)をそっと次郎吉のほうに押してやり、最後の優しい名残惜しさをたたえて、お辞儀をして梅の木の陰から退場するあたり、実に感情の機微の表現が上手いです。

僕は実はおゆきの父の死の真実が明かされる場面で恥ずかしくも大泣きしてしまいましたが、それについては次回の記事で述べます。

 

仙名彩世の花組トップ娘役就任

 

さて、仙名彩世の娘役トップ就任に話を戻します。
学年は花乃まりあより上らしいですが、こうしたニュースで僕が覚えているのは黒木瞳のときです。67期生研2のときに娘役に就任し、そのひとつ上の66期生であるこだま愛は研5のときに引き継ぎました。男役では天海祐希のあとを久世星佳が引き継いだというのがありましたね。ただし黒木瞳も天海祐希も異例の早期トップだったので、来年の96期の研7花乃まりあから94期の研9仙名彩世への場合とは少々違うかもしれません。

研8にしてミーマイの老け役をしたりと、誰もが驚いたのはその「路線娘役から外れたはずの実力派」仙名彩世がいきなり花組のトップ娘役として脚光を浴びたからでしょう。この「風の次郎吉」で共演した北翔海莉も、専科から星組へという違いはあるものの、同じような境遇から脚光を浴びたスターですので、共演していた舞台の記事を書きはじめていた僕にとってもビックリの偶然でした。

「前例のないこと」というのはよく使われる言葉ですが、北翔海莉にしろ仙名彩世にしろ、その実力に見合う扱いをされてきたかというと「否」と答えるしかありません。劇団の扱いに不満を覚えていたファンも多かったと思いますが、北翔海莉の場合、星組トップとなった結果はどの公演も好評でDVDさえ売り切れる騒ぎとなりました。

その経過をみて劇団が仙名彩世についても思い切った人事を行ったということも考えられますが、それについては憶測の域を出ませんのでこのぐらいにしておきます。

いずれにしろ、芝居もダンスも飛び抜けて上手く、エトワールの経験もある美声の生え抜き娘役がトップになるということで、花組の印象がまた変わっていくのは間違いないと思います。

 

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コメント

  1. さえぽん より:

    今日は
    zukamenさん
    いつか買おうと思っていた「風の次郎吉」を勢いにのって ポチしちゃいました〜
    花組の花乃さんの後任については 色々と憶測がとびかっていましたが 実力のある仙名彩世さんが決まって 良かったですね。
    明日海さんは歌える人なので 歌 ダンス 演技の三拍子揃った仙名さんとのコンビで良い舞台になる事を期待します。
    明日海さんが嫁を指名したという説もありまして、何しろ3人目なので それも有りかな と思いました。
    いずれにしても 見目麗しいだけではなく 努力して実力のある方が抜擢されたのは 変化を感じますね。
    みち風は お互いに尊敬し合える 見ていて微笑ましい ベストカップルです。
    みち子さんが風ちゃんと タイミング良く出会えて コンビを組ませて頂いた事は やはり奇跡と言って良いと思うのです。
    蘭寿とむさんのご結婚といい 仙名さんの抜擢といい みち子さんが喜びそうな話題が続いて 嬉しいです。
    明日は「桜華に舞え」千秋楽。
    台風が近づいて 雨が心配されますが どうか降りませんように!
    遠くから 願っております。

  2. maki より:

    zukamen様
    次郎吉の記事ですが、本日3回目の「桜華に舞え/ロマンス!!」を観劇してきました。
    前楽なせいか熱気ムンムンで、前回はあちこちからすすり泣く声が聞こえてきたのに対して、泣いてハンカチで目を押さえるわずかな瞬間も見逃すものか!まばたきひとつさえ惜しい!と思えるような熱のこもった芝居でした。
    サヨナラショーも初体験でして、こちらはみっちゃんファン暦の短い私はほとんど観たことがない(スカステでは観た)お芝居の歌やシーンが盛りだくさんでむしろここで泣きました。タオル必須のサヨナラショーでした。妃海風さん、美城れんさんも見せ場があってやっぱり泣きました。帰り際に長年のヅカファンだという年配のご婦人と少し話をしたのですが「こんな良いサヨナラショーは初めて」と仰ってました。
    私は東京で観劇する予定はないのであとはSNSやこちらの皆様のコメントを楽しみにさせていただく予定です。

  3. zukamen より:

    さえぽんさん、こんにちは。
    「風の次郎吉」は僕にとっては保存版です。
    北翔海莉に日本物は似合いますね。
    ああ、そうですね、明日海りおにとってはこれが3人目の相手役になるんですね。
    今回は仙名彩世の大抜擢でしたが、実力のある娘役を得て、これからどんな舞台になるのか楽しみです。
    北翔海莉と妃海風にとっては今日が大劇場千秋楽。
    僕も遠い国から「雨が降らないように」祈っています。

  4. zukamen より:

    makiさん、こんにちは。
    前楽ご観劇、ラッキーでしたね!
    泣いてハンカチで目を押さえる瞬間も見逃すものか!というところで、失礼ながら笑ってしまいました。わかります、そういう気持ち。
    サヨナラショーは楽しそうですね…東京でも同じものを演るのでしょうか。
    僕はDVDが出るまでおあずけですが、今はTwitterで千秋楽入り待ちの画像を眺めているところです。
    何だか実感がわきません…