2017年花組「Santé!!」これぞレビューの王道、明日海りおと彼女を取り巻く花組生たち

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日本への出張があるたびに大量にDVDを購入してくるようになってはや3年。結構な量で、「断捨離」などとは程遠い本棚の品揃えになってきました。

そんなひとつに、花組の「邪馬台国の風」「レビュー・ファンタスティーク『Santé!!』~最高級ワインをあなたに~」があります。

「邪馬台国の風」は観ましたが、どうもネガティブな感想になりそうなので割愛します。
月組の「夢元無双」もそうでしたが、時々「おや、やっちゃったね」というため息がもれそうな作品もあるんですね…。

そしてまた「夢元無双」の時がそうであったように、併演された「Santé!!」もはるかに出来のいい宝塚らしい華やかなレビューとなっています。

いくつか印象に残っているシーンがありましたので、感想を述べたいと思います。

 

5人の「妖しい」美女たちが歌い踊る始めるオープニング

 

芹香斗亜、柚香光、瀬戸かずや、鳳月杏、水美舞斗たち男役スターが「女装」で登場します。

いや、彼女たちは本来女性なのですから「女装」ではないのですが、まるでバンコクでニューハーフショーを見たときのような不思議な美しさでした。

すらりと背の高い彼女たちが歌い、踊り、ふんわりとしたマントから見える足は長く、もしかしたら次の場面では皆そのマントを脱ぎ捨てて、ダルマ姿で踊り始めるのかとドキドキしながら見守りましたが、そんなこともなく暗転してしまいました。残念。

5人の中ではやはり鳳月杏が一番セクシーに見えたのは、先週観た「CASANOVA」のコンデュルメル夫人が思い出されたからかもしれません。流し目の視線が妖艶で、素顔の目の離れたどちらかと言うと幼い顔立ちが化粧でこんなに変わるものなのか、それとも普段のかわいらしい目でもこの流し目を送れるのか、僕は不思議でなりませんでした。

 

宝塚のジゴロとヤクザと女たちはレビューの定番

 

宝塚と言えば、ジゴロ、ヤクザ、高級娼婦など、かなりヤバい雰囲気の男女が必ず出てきます。誰かが銃で打たれるというのもお約束の終わり方ですが、今回はなぜか誰も死にませんでした。どちらかというとヤクザたちの抗争のようですが、それがスタイリッシュな少数の男役たちのグループとなって代わる代わる踊ります。

この中で一番印象に残ったのが芹香斗亜と柚香光でした。

芹香斗亜は鳳月杏の妖艶な眼差しではなく、憂いをふくんだ暗い眼差しで登場します。歌い終わって帽子をとると、前髪がさらりと額に落ちかかりました。上手い演出です。

柚香光ははっとするほど美しい立ち姿で、キレのよいダンスが光っていました。瀬戸かずやに取って代わるところの手の使い方もにくいほどキザで美しいと思いました。このあとのカンカンで、ただひとりのロケットボーイの楽しそうでいたずらっ子のような表情と対象的ですね。

しかし、このジゴロたちのダンスの節々に光るちょっとした手や髪の使い方がクールで、一体誰の振り付けだろうと思ったら…あの安寿ミラでした。男役を知り尽くしたひとの素晴らしい振り付けです。

 

明日海りおの「女装」の美しさに驚く

 

昔の宝塚では、トップスターたちが「女装」をする場面はよくありました。いや、「女装」ではなくて美しい女性として、です。

鳳蘭が男役トップだったときも、ダルマ姿を披露してくれた記憶があります。ところがいつのころからか、男役トップは全く「女性としての姿」を見せてくれなくなってしまったのですが、なぜなのでしょう…。二番手や三番手の男役はたまに「女装」しますが、それもどちらかと言うと楽しい冗談としてのトピックのことが多いと思います。

ところが、この「モン・パリ」を歌う明日海りおは…それはそれは美しくて、僕はもうぽかんと口を開けて見入ってしまいました。身体の線に沿ってピッタリとしたスパンコール(?)のロングドレスを着た彼女は、優雅な動きと美しい微笑みで周りの生徒さんたちが霞むほどでした。頭の飾りだけがやたら背が高くて、まるで漫画の「シンプソンズ」のマージのようで思わず笑ってしまいましたが…皆さん知りませんよね。こちらで彼女の姿が見られます

 

瀬戸かずやと水美舞斗デュエットダンスは筋肉対決だった

 

先の明日海りおの「女装」に口をぽかんと開けてしまった僕ですが、そのすぐあとの瀬戸かずやと水美舞斗のデュエットでも、また違う意味で「口ぽかん」になってしまいました。

なんと力強くたくましい格闘、もといデュエットダンスでしょうか。

水美舞斗ですが、どこかで見たなあと思ったら…「エリザベート」で娼婦役だった生徒さんですね。フランツを誘惑する役で、長い髪のかつらをつけて、見事なバレエ・ダンスを見せてくれました。このときも彼女の足の美しい筋肉に見とれてしまいましたが、彼女のダンスは優雅というよりは、力強くバネの効いたモダンバレエのような気がします。

躍動感あふれるその表現力を、いつかソロのダンスで見てみたいものです。

 

美穂圭子のエディット・ピアフに涙する

 

美穂圭子のエディット・ピアフ、星条海斗のマルセル・セルダン。本当にあった話です。エディット・ピアフの恋人の有名なボクサー、マルセル・セルダンは実際に飛行機事故で亡くなってしまったのです。

美穂圭子はすばらしく歌の上手いひとで、時々あまりにも朗々と歌うために舞台を席巻しすぎてしまうこともあるのですが、今回のこのショートストーリーでの「愛の讃歌」は恋人の死を想う心情を切々と歌っていて、これは彼女にしかできない歌だったと思います。

見事でした。

 

黒のタキシードから美しいデュエットダンスへ

 

大階段の真ん中にひとり立つ明日海りお。そのタキシードが普段であったならキラキラを散りばめたトップならではのものだったはずですが、今回はシンプルな黒のタキシードで、他の男役たちと全く同じものです。

タキシードはシンプルながら、その流れるような群舞の動きは宝塚ならではの美しさです。

それが終わると、大階段の上のは仙名彩世が立っています。これもまた安寿ミラの振り付けで、仙名彩世の初々しさと明日海りおの包み込むような包容力が表現されていて、群舞からこのデュエットダンスまでは何度も繰り返し見てしまいました。

それにしても、あのくるくると回りながらちょうど明日海りおの前で止まる仙名彩世のダンス技術はさすがだと思いました。

 

宝塚の王道レビューは何度見ても飽きない

 

あっと言う間の1時間、「Santé!!」はこれぞ宝塚の醍醐味と言うべきレビューでした。

観客を飽きさせない盛りだくさんの舞台で、愛あり夢あり、定番もあり、懐かしい歌もあり、そして男役群舞とデュエットダンスの美しさも堪能できました。

僕の映像観劇後の感想は、「なんとスター層の厚い組だろう」ということです。

何しろオープニングで出てきた5人の男役たちは皆が皆スター性があり、現にそのひとりは今トップの座に着こうとしています。

このころはまだ芹香斗亜も花組に在籍、二番手の羽根をつけていたのです。結局宙組の二番手として組み替えがあり、その後鳳月杏も月組へ組み替え、そして現在では明日海りおの退団を待ってトップスターとなるのが柚香光です。「Santé!!」の当時はまだ芹香斗亜のすぐ下の三番手だったようですね。

明日海りお退団後は、かなり大幅な変化が現れそうです。

 


なお、宝塚スカイステージでは11月12日(10:15)と11月24日(14:00)に放送されるそうですので、まだ観ていない方は放送時間に録画のセットをどうぞ。

番組詳細|宝塚歌劇 衛星放送チャンネル|タカラヅカ・スカイ・ステージ
最新の舞台から過去の名作まで、あらゆる舞台を網羅。タカラジェンヌの魅力に迫るオリジナル番組、宝塚の今を伝えるニュースなど、充実のラインアップでお届けする宝塚歌劇専門チャンネル。

 

そして、今すぐレンタルで観たい方はこちらのアマゾンのレンタルストリーミングで。

 

 

この公演のDVDまたはBlu-Rayはこちらからどうぞ。

 

 

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