滑舌の話

ヅカ独りゴト
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視聴者参加型歌手オーディション番組の「スター誕生」。1970年代から1980年初頭にかけて茶の間でヒットした番組でした。

ネット上で小耳に挟んだのですが、当時「日本語の発音が悪い」つまり滑舌が良くないとされる参加者がとても多かったそうです。聞き取れるという安易な問題ではなく、一語一語きちんと発音するのは基本、それでなければ歌手になどなる資格もないと審査員からハナから切り捨てられました。

80年代のアイドルというと松田聖子、中森明菜などの時代ですが、歌がさほど上手くなくてもどんな歌詞なのかだけはハッキリと分かりました。今のアイドル歌手は鼻にかかった歌声で、何を言っているのかよく分かりません。

ひとは年をとると耳が悪くなるものです。耳が遠くなるというより、例えば「騒音としか言いようがないガヤガヤとうるさいパブなどで、自分の相手の声を聞き分けて談笑できるのは50の声をきくまで」と言われるのはそのためです。

昨年宝塚を再度観始めたとき、何を言っているのか分からない生徒さんが多かったので、僕は最初自分の耳のせいかと思いました。その後ねじめ正一氏の新聞記事を読んで、それは僕だけの感想ではなく一般的に滑舌の問題があるということに気づきました。北翔海莉のよく通る声と滑舌が、ねじめ氏のおっしゃるように秀でてみえるのは、そのためかもしれません。

比較的若い生徒さんたちに多いこの滑舌の悪さが、ある程度セリフをもらえるまでになってもまだ治らないのは舞台人として致命的ではないかと思います。

 

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