恐れ多くも「シエスタの庭」のシエスタさんからご指名をいただき、「バトンってなんですか?」と無知をさらしたメールを送ってしまいました。アンケートみたいなものだとおっしゃるので、それではやってみましょうということに。
ただし皆様御存じのとおり、昨年11月からブログを書き始めた(再)新参者で、答えられない質問も多々ありましたので、そこのところはご勘弁を。
1)初めて観た宝塚歌劇作品は何ですか?
ブロードウェイ・ミュージカルの1975年星組「ブリガドーン」です。大学に入ったばかり、用事ができて行けなくなった母の代わりに妹の付き添いで観劇しました。鳳蘭のトミー、但馬久美のジェフ、高汐巴/峰さを理の役替わりチャーリー、そして大抜擢のフィオナ役は紫城いずみと四季乃花恵の役替わりでした。
霧の中から100年に一度姿を現す村ブリガドーンに迷い込んでしまった現代の青年トミーとジェフ。トミーは村の娘フィオナと恋に落ちますが、結局ジェフとともに現代の都会生活に戻ります。それでもブリガドーンとフィオナが忘れられずまた村があった場所に行ってみますが、もちろんブリガドーンは跡形もありません。激しい後悔と恋心にさいなまれるトミーの周りにはいつしかまた霧が…。スコットランドの美しい調べと軽快なダンスに、僕のほうが宝塚の舞台と恋に落ちてしまいました。
そして、鳳蘭のラブシーンの美しいこと。歌いながらフィオナ役の紫城いずみの腕を前から自分の腰に回し、そのまま優しく抱きしめた姿が今でも忘れられません。
「ブリガドーン」は1950年代にハリウッドのミュージカル映画にもなっていて、ジーン・ケリーのトミーとシド・チャリスのフィオナで公開されています。とにかく歌とダンスが美しいので、もし日本でもDVDが手に入るならオススメの映画です。
まるで恋しているみたい(ジーン・ケリー)
シカゴ・グッドマンシアターのミュージカル「ブリガドーン」ダイジェスト
ぜひ宝塚で再演してほしい舞台なのですが、ビデオも動画の一片も残っていないので幻の宝塚ミュージカルになってしまいました。LPレコードは出たそうですが、もちろん今では手に入るわけもありません。残念。
ちなみに妹はこの「ブリガドーン」にも出演していた桐生のぼるのファンクラブに入っていました。確かこの舞台で男役から女役に転向した生徒さんだったと思います。あの当時は今YouTubeで見るような整然としたお揃いのユニフォームの「出待ち」ではなく、もっとのどかな雰囲気だったような気がします。人数も少なかった。僕たちは当時もちろん東京宝塚劇場でしか観劇したことはありませんが、妹はスターの姿が見たくて何気なく「出待ち」をして桐生のぼるの美しさにドキドキしてしまったのだそうです。
そのときのファン仲間の何人かとは今も友情が続いているそうですから、宝塚ってスゴイです。
しかし、最初の質問ですでにこんなに書いてしまっては、記事がいくつあっても足りませんね。次回は「質問ひとつにつき1行の答え」を目指してもう少し簡単に書きます。
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コメント
宝塚バトンを快く受け取って下さって、ありがとうございます。
zukamen様は、宝塚ファン的な歴史を深く刻んでいらっしゃる事と予測していました。
期待に違わぬ回答…と申しますか、予想の斜め上を超えていらっしゃいました。
そのような作品を、宝塚での上演していたとは。
本当に勉強になります。
一設問に対して一行の回答、私も目指しましたが、挫折しました。
語りたくなっちゃうんですよ、刺激されたり、色々思い出したりして。
鳳蘭、安奈淳らが活躍していた時代は、今とは大きく違ったそうですね、色々と。
出待ち・入り待ちにガードなんて無かったし、男役さんもオフはスカート姿だったと聞いた事があります。
のどかで、おおらかな時代を懐かしむ方は一定数いらっしゃいますね。
そのようなお気持ちも、わかるような気がします。
シエスタさん、
コメントをありがとうございます。
いや、僕は「歴史的なファン」かもしれませんが、去年の後半まで20年以上のブランクがあってそこの知識は全くありません。だから、皆さんが生まれる前の宝塚は詳しくても、皆さんが「子供の頃に観た宝塚」が全くわかりません。ちょっと残念ですが。
昔はおおらかでしたが、僕は今の宝塚も好きです。色々な違いがあって比べるのも大変興味深い。
つまり、僕はあの「ジーコジーコとダイヤルを回す黒電話」と「針を落とさなければならないLPレコード」を知る世代ですが、現在ではiPhone6Sを使い、ソーシャルネットワークにも参加し、Macbook最新の12インチを片手に仕事とプライベートをモバイルで楽しんでもいます。
比べられる経験があるのは財産でもあると自負しています。
「バトン」の記事はシエスタさんのおっしゃるように、刺激されたり思い出したり、なんだか長くなりそうです。でも楽しく書いているんだからいいや、と自己満足にひたりながら思い出すことにしましょう。
はじめてコメントさせていただきます。
「ブリガドーン」が最初の作品だったのですね!!
非常にうらやましいです。私は演出の鴨川先生が大好きで。
もちろん作品もみてませんが(苦笑)
当時の音源をきいて想像をふくらませてます。
昔の歌劇の座談会では鴨川先生はあまり乗り気でなかったそうで。結構辛辣なお話をされてたのを思い出しました。
こんにちは、ナムタンさん。
「ブリガドーン」はなぜか今でもハッキリと思い出せる作品なんです。
でも、どこにも映像が残っていないようでとても残念です。音源はあるのですか?
映画自体は(僕は好きですが)名作とは言えません。でも古臭くて美しいミュージカルです。
鴨川先生の座談会などもあったのですね…。
宝塚でも80年代のものは何とか映像が残っているものがあるようですが、70年代となると…難しいようです。
こんにちは
はじめまして、トウランと申します
随分以前のブログの記事ですが
コメントさせて頂きます
私の宝塚初見は 榛名アンドレ、安奈オスカルでした それからの宝塚ボルテージは急に右上がり。1年後に当時通っていた高校の文化祭で何かしたかった私はツレちゃんファンでもあり、恐れ知らずで、見たこともないブリガドーンをチャペルで上演したのです
音源はLP。恥ずかしながら、私自身で演出、振り付けし、脚本は同じクラスの「従姉が脚本を持っているわ」という現役ジェンヌから有り難くお借りして、表紙の鴨川清作のお名前の偉大さも分からず、40分にまとめて書きました。見たことないミュージカルを音源と脚本だけでたとえ高校生とはいえ、やってしまったのです
恐ろしいですね
ブリガドーンのタイトルは宝塚の歴史でもミュージカルのタイトルでしか出てきません
それが、このブログを読みLPを貸してくれた同級生以来 初めてご観劇なさった人に出会いました。この上ない喜びです
あれから40年 ブリガドーンの動画、ツレちゃんの魅力を改めて知ることができて
嬉しいです 私はその文化祭でメグというファンキーガールも演じたんですよ
LPでは洋ゆりさんが歌っていました
(今でも歌えます)
宝塚の映像は見たことがないです
だけど 映像より実際に見た方の感想がお伺いできたことが何よりの喜びです
ヒースの花が咲く丘へ行こう二人で。
と歌ったツレちゃんを想像していたんですが、ラブシーンがやはりうまかったんですね♪ ブリガドーンのお話しが実に実に
嬉しかったです
もちろん、今の宝塚も近所なので
観に行きます
更新を楽しみにしているしだいです
トウランさん、こんにちは。はじめまして。
高校の文化祭でブリガドーンというのは、スゴイですね! ビックリしました。
LPはまだ持っていらっしゃいますか? 僕はネットの中古で買ってしまおうかと思いましたが、何しろLPプレーヤーなんぞすでに持っていないし、どうしようかとここずっと悩んでいました。
もう一度あの「ヒースゥのはーなが咲く丘へ行こう、ふーたりで」が聴きたいです。
再演してくれないかなあ。でもそうなると歌上手のトップが必須ですね。
ブリガドーンのLPは友人にすぐにお返ししたので今は持っていません
確かライブ録音だったので、セリフも少し
入っていました 村人の返事が「あい」と聞こえるので、Hの発音が聞こえにくいのかな?と思っていたんですが、台本にも
「アイ」と書いてありました
LPには臨場感があり、各ナンバーの美しさが味わえます
もう一度聞きたいです
ヒースの花の歌を歌ってくださり
メロディーを覚えてらっしゃると感激です
(続き)
ヒースのはぁなが咲ぁくあの丘へ行こうよ
ふたりぃで 行こうよ あの丘へ
ふたりだ.け.で。
トウランさん、こんばんは。
そうですか。借り物でしたら仕方ありませんね。お持ちでないのは残念です。
僕はLPを中古で買ってどこかでCDに変換してもらおうかと本気で思っています。中古LPならネットでありますので。
さて、「アイ」という返事ですが、これはスコットランド方言で「Yes」の意味です。Ayeと書きます。ですから、スコットランドでは今も頻繁に使われていますよ。
日本語の「はい」は、相手が言ったことを肯定するときに使う場合と、単なる相槌の「聞いているよ」の意味の場合とふたつありますが、このAyeは前者の場合のみです。