男役のリフトとお姫様抱っこに感心する

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稽古動画をつらつらと眺めていました。

舞台ではパッドを入れて肩幅も大きくし、ウエストも目立たないような衣装です。男役のひとたちがなるべく男性に見えるように補助しているのですから当然です。ところが稽古ではもちろん皆さん普段着ですから、どちらかというとTシャツなど半袖の気軽な格好が多い。そんな男役のひとたちのTシャツから出た腕がかなり細くて華奢なのに、時々びっくりします。

デュエットのダンスではリフトが時々あり、いくら娘役のひとたちが小さいと言っても、軽々と持ち上げてクルクルと回すとなると、かなりの力がいります。現在の男役さんはかなり長身のひとが多く、娘役さんとの身長差が10cmにもなることがありますが、それでもウエストに回した片手でひょいと娘役のひとを持ち上げるのは並大抵ではないような気がします。

タイミングと娘役さんの助けが必要なのはもちろんですが、その中でも1995年「国境のない地図」で、麻路さきと白城あやかが見せたデュエットは大変美しいものでした。

麻路さきも長身の男役でしたが、白城あやかを軽々とリフトしてしかも流れるように踊る場面には見とれるばかりです。麻路さきは(残念ながら歌はヘタクソでしたが)芝居もダンスも上手く、雰囲気のあるとてもいい男役トップスターでした。相手役の白城あやかも美しかったなあ…。

最近では、2015年「DEAR DIAMOND!」での柚希礼音と夢咲ねねのデュエットでのリフトが同じように素晴らしく、退団公演のフィナーレを飾るに相応しい鮮やかさなダンスとなりました。

デュエットダンスにリフトが絶対に必要だとは思いませんが、こうしたダンスをいとも軽々とこなす息の合ったコンビにはやはり盛大な拍手を送りたくなります。

オマケではありますが、僕の注目している新進男役に星組の瀬央ゆりあがいます。気さくな人柄で普段の話も面白いのですが、ここではアクション女優の武田梨奈との対談で「お姫様抱っこ」を試みています。ささっとその場で抱っこできるのには、感心してしまいました。すごいなあ。僕だったら失敗が恐ろしくてとてもトライする勇気さえありません。

「コツさえ飲み込めば簡単」と言い切っていますが、それは普段から鍛えているからこその言葉のようです。瀬戸ゆりあの舞台でのリフトもいつかぜひ見てみたいものです。

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コメント

  1. とっち。 より:

    今年も、全ての組みを観劇しリフトも見ました。柚希礼音さん夢咲ねねさんのコンビは最強でした。ねねちゃんは背が高いので大変だったはずですが、背の高い娘役さんを優雅に、華麗に、そして芸術作品の様にリフトをされる柚希礼音さんは圧巻でした。ちえねねリフトがもう、舞台で見れないのかと思うと寂しい。支える側が安定しているリフトは、私たちを夢の世界に連れて行ってくれます。反対にリフトを見て可哀想、大丈夫?とか先に思ってしまうリフトは、幻滅、。リフトが無くなるのは耐え難いですが、観客を心配させてしまうリフトが必要なのかと疑問に思うことがあります。

  2. zukamen より:

    とっちさん、はじめまして。
    全ての組の観劇ですか!羨ましい限りです。一時帰国するときには、東京宝塚劇場に運良く何か出ていると嬉しいのですが。
    僕は先月初めぐらいからネットで「観劇」を再開したので、今年の星組トップの退団公演もずいぶんたってからYouTubeで見ました。柚希礼音と夢咲ねねのの華麗なリフトに唸ってしまい、そのときに麻路さきの懐かしいリフトをふと思い出したんです。確かに危なっかしいリフトをされる新人たちもいますから、組んだ娘役と息が合っていないと難しいのだろうな、と思いました。