日本の劇場では真ん中の席に行くひとのために席を立たないのが普通のようですね。
膝だけはよけてくれるのですが、前の席は少し後ろに倒れているので、その膝と前の席の間を通るのは僕のようにデカい男には至難の業です。太っているわけではありませんが、それでも150cmの女性と比べたら幅は倍あるでしょう。よけてくれたひとの膝をすりながら通過しなればならないのはあまり気持ちのよいものではありません。
オーストラリアでは僕ぐらいの大きさは標準ですし、劇場または映画館では真ん中の席に行くひとたちのためには皆必ずシートを上げて立ち上がります。通るひとの大きさに関わらず、オーストラリア(とヨーロッパ)の劇場マナーとも言えます。
日本人は満員電車で見知らぬ人とピッタリくっつくことに慣れているから、あまり気にならないのかなあ。でも、最近では身体の大きいひとたちも増えているので、ちょっと立っていただけたらもっとお互いギチギチと身体をすり合わさずにスムーズに通れるのにと思いました。
さて、先の記事でいただいたコメントの中で、「舞台が始まってから客席に座る人が多くがっかり」ということが書かれていました。僕が今年観たふたつの宝塚公演(LOVE&DREAMとローマの休日)では上演が始まってから遅れてくるひとがいなかったので、そのことについては忘れていました…。
オーストラリアでは、映画館は別ですが、演劇、ミュージカル、コンサート(特にクラシック)そしてオペラの上演がされる劇場には、客席への入り口の外側通路には大体椅子が並んでいます。そして、テレビスクリーンがひとつ、またはふたつ。
つまり、音楽が始まった時点で入場していなかった客は「幕間まで入場することができない」のです。
これはどこの劇場でも同じです。映画と違い、コマーシャル広告映像やら次回上演予告などのない劇場では、そのことについては客は了解しているとみなされます。ですから、芝居や音楽が始まってから入場して、すでに座っている客を立たせて真ん中の席につこうとする客は皆無です。客席への入り口にはスタッフが見張っていて、緊急の場合以外はその扉は幕間まで決して開かれることはありません。
そのために客席の入り口外にテレビスクリーンがあり、舞台を観ることはできるのです。
日本ではもう何十年も舞台を観たことがないので日本の劇場のマナーには疎い僕ですが、確かに舞台が始まってから入ってくる客は疎ましいでしょうね…。
もうひとつ、飲食はもちろん日本の劇場のように禁じられています。
ただし、幕間や上演前に買った飲み物(オーストラリアの劇場にはかならずバーが各階についています)は、シャンペンだろうがワインだろうがビールだろうが、グラスからプラスチックのコップに移し替えれば持って入ることもできます。また、ミネラルウォーターのボトルはそのまま客席に持ち込むことができます。
国が変わるとマナーも変わるという、いい例かもしれません。
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コメント
遅れてきた人は、幕間まで入れない! それは素晴らしい!
途中で入って来られたら、気が散るし、その瞬間 見逃してしまって損した気持ちになります。
もっと酷いのは、宙組を大劇場で観ていた時、係りの人が 私の隣に座っている人に何かを伝えに来た事ですね。それも私の前を通って…本当にビックリしました。お芝居の最中にですよ!
当然、その時の台詞は 全く頭に入ってこなかったです。
言いに来られた方も 困惑していていました。
何かよっぽど緊急な事だったのでしょうか?
観劇のマナー、いい所は どんどん真似するといいですね。
私も これから始まる前は、通られる方がいらしたら、立つ事にします。
男性は立たないと物理的に厳しいですよね。
滅多にないですが、たまに隣の席がが男性だと、なんか大きさというか、圧迫感があって落ち着かない気がします。
宝塚やミュージカルの客席は女性が多いので、
女性同士だと、着席してる方が座ったまま少しちっちゃくなれば、
全然結構通れちゃう感覚が自分自身、普通にあるし、
少し足がかすれるくらいならあんまり気にならないなぁ…。
男性が来たら、体格によってちっちゃくなるか立つか決めるかも。
欧米と日本の文化の違いもあるかもしれないけど、
体格の違いも多分にあるかもしれません。向こうの人達デカイですからね〜
それと遅れたら幕間まで…て、厳しいですね。
厳しいというより、不寛容な気が…。
日本で宝塚や帝劇くらいでしか観劇しない私ですが、
たしかに観劇中に前を横切られたら少しイラッとはしますが、
大体、頃合いを見計らって案内されてる事が多いし、
誰だってやむを得ず間に合わないこともあるだろうに、
ま、しょーがない。って感じでそれほど気にならないですね〜。
頻度があまりに多くなったらまた変わって来るかも?
それより隣が爆竹拍手とか、前列が座高が高いとかの方がじわじわストレス溜まります。
宝塚はお弁当付きの観劇ツアーまであるし、
ロビーで飲食する人が殆どだけど、その ゆるさ も日本の娯楽っぽくて私は好きです。
宝塚の劇場でも、本拠地宝塚はもともと家族連れや
ジジババ団体バスツアーで弁当ついてくるような娯楽劇場がもともとの由来ですし
幕間休憩に座ったまま食べるのもOKですし
実際みんなしてますよ。
ロビーのベンチは足りませんので。
ムラでも昔よりはちょっとおすましした感じになりましたけど
もともと宝塚はそんなところです。
腰の曲がった杖ついたお婆ちゃんの手を引いて、座席に
座らせて観劇、、と言った感じだとわざわざ幕間にも
外へ出て食べるのも大変ですもの。
その辺の市民会館より宝塚の劇場の方がゆるいです(笑
日比谷だとビジネスマン・ウーマンばかりだし、
ちょっと余所行き、、というかおめかしして退社後に見る
と言う感じでしょうから、それは滅相もないって
ことでやはり劇場座席で食べるのはNGなんですよね?
宝塚の劇場のゆるさは、オリジナル作品の歌の歌詞のゆるさとも
相通ずるものがあると思います(笑
なんじゃこりゃ?というような変な歌詞でも
綺麗なメロディと綺麗なジェンヌが綺麗な声で歌えば
それなりに聞こえてしまうという(笑
ゆるーい娯楽と、ちょっと高尚な海外作品のミックス、
それが宝塚の醍醐味でしょう!
座席マナーもミックスして臨機応変にできればいいなと思います。
ストレッチ友理子さん、こんにちは。
僕はジジイにしては背が高いので、やはりちょっと立っていただけるとありがたいです。というより、その席の方の膝をギチギチとすりながら通るのも申し訳ないので…。
先日のローマの休日では僕は端っこの席でしたので、誰かが通るたびに立っていたのは僕です(笑)。
ましてや女性が前を通ろうとしているのに男として席を立たないのはケシカランと思っています。ドアも開けます。エレベーターでも先に女性を入れます。レストランを出るときは同席の女性を先に立たせません。…というのをやると日本では奇異な目で見られますが、僕ぐらいのジジイがレディーファーストさえしないと何のために年取ったのかわかりません。長年の海外での習慣です。
あさひさん、こんにちは。
すみません、隣の女性に圧迫感を与えるのは僕かもしれません(笑)。いや、太ってはいないので座席に「ぎっちり」というオーストラリア人でよくある光景ではないと思います。でもたぶん座高があるでしょうから、かなり前方にをずらせてなるべく後ろのひとの迷惑にならないように心がけています。
爆竹拍手?と言うのですか。ほう。
そう言えば「LOVE&DREAM」のときに後ろのひとがものすごい音の拍手をしていて、手が痛くならないかなあと心配してしまいました。
ムコさん、こんにちは。
なるほどなあ、僕は宝塚大劇場のことは何も知らず失礼しました。
そう言えば、宝塚自体温泉の余興として始まったんですよね、102年前に。
東京だと、今のところ僕の観劇は東京国際フォーラムと赤坂ACTシアターとKAAT神奈川芸術劇場に限られていますが、どこも「飲食はご遠慮願います」とのアナウンスがありました。
大劇場のほうがもっと「色々なものがミックスされた娯楽」としての観劇なのでしょう。
それはそれで楽しそうですね!
コチラだとやはり飲食は禁止です。あ、でも映画館ではアタマが入るくらいデカいポップコーンの箱を抱えて食べているひとがいます。ポップコーンとソフトドリンクは映画とはセットみたいですね。
こんにちは。
私の観劇は、もっぱら(殆ど)日比谷の東宝です。
観劇前に、購入したおにぎりを座席でパクついています。
幕間にはお菓子を食べます。
東宝は、そんなに気取っていないと思います。
おばあさん、こんにちは。
ちょうど他のかたのコメントへのお返事を書いていたので、たった今コメントを見ました。
東宝はそうですか、自由なのですね。
今回はミーマイ観劇のため、20ン年ぶりに東宝劇場に行きます。妹が「ものすごく変わっちゃったからビックリしないでね」と言うほどあの近辺には行っていませんので、楽しみにしています。
オーストラリアでの様子を教えてくださりありがとうございました。
私も本来はそうあるべきだと思います。これが観劇のマナーだと思います。
途中で入れるのであれば、案内係はこのお芝居ならどこの場面で入れれば支障がないのかを把握した上で案内することがプロだと思うのですが。残念ながら、そういうプロを見かけたことはありません。ひどい時には案内係も観劇の邪魔になることもあります。
先日KAAT3階席1列目でドン・ジュアンをオペラグラスで観劇していた時、突然視界が真っ黒になり、驚いてオペラをはずしたら、私の前を観客が通っていたのです。
遅れても席に入れてくれる、ということが更に拍車をかけているように思います。
今晩は、舞台が始まって、ごそごそ入ってくる客にはうんざりしますね。始まりから集中して楽しみたいのに水を差されるような気分にもなります。クラッシックバレエなんかも、ロシアや、外国の有名なソリストとか、多分日本でも森下洋子さんのバレエ団はマナーがよかったですが、地方バレエ団の時にはリフトするだけで拍手したのには笑いそうになりました。事前に観劇する前に勉強しといたほうが良いと思うこともありました。宝塚では11時公演の時は座席で食事できますし。その辺は大らかかなと、思います。座席の前に座高の高い人が来たり、お団子頭の人には怒りがこみ上げてきます。王家に捧ぐでは、せっかくのss席なのに前の人の座高で銀橋で歌うトップ二人が見えませんでした、、、、実は私も座高が高いのですがね。^ ^
yuranreiさん、こんばんは。
こちらでも、確か一幕が終わるまでというより、一場面が終わって暗転するキリの良いところでスタッフが遅れてきた客「全員」を素早く入れていたようなことがありました。
それでも遅れてきたひとたちをひとりひとりいつでも入場させるよりいいなあと思います。
ほるすたいんさん、こんばんは。
クラシックバレエやクラシックのコンサートでは、結構どこで拍手をしたらよいのか知らないひとが多いようです。
一度オーストラリアのコンサートで、一楽章の終わりに拍手が始まりそれにつられて他のひとたちも拍手をしてしまい、指揮者が怒って手で観客の拍手を制したことがありました。一楽章が終わるということはまだ全部終わっていないのですから、拍手はその流れのジャマをしてしまうことになるんですよね。
これも少々困ります。