あちこちのブログで盛大に呟かれている北翔海莉の退団公演。
せめて初日映像だけでも、と探しまわりやっとのことで拝見しました。ほんの少しずつのカットをつなぎ合わせたダイジェスト版で筋は全くわかりません。
あれ?と思ったのは色々と先に教えてもらってはいましたし画像とともに今回は映像で確認できましたが、化粧をした北翔海莉が美しいことです。いや、黒髪が似合うというのは「風の次郎吉」でも立証されていましたが、今回はなぜか(ファンの欲目なのか)いやにキラキラと輝いているように感じました。
もしかしたら、最後の宝塚公演の始まりということで、何もかも吹っ切れた彼女のラスト・スパークなのか。うわべだけの美しさというより、内面からの発露に思えてなりませんでした。
同期の美城れんも退団とのことですが、映像では彼女の西郷隆盛の存在感が舞台を圧していました。このひとは普段はどちらかというと童顔、ふっくらとしていて優しい雰囲気なのですが、いざ演じるとなると役の本質的な理解の深さに驚きます。僕は「1789」のルイ16世をDVDで観ましたが、そこでもゆったりとした話し方と動きで不思議なほどルイ16世の哀しみを深くにじませていました。
貴重なバイプレーヤーを専科から失うというのも、とても残念です。宝塚で定年制が実施されてから、様々なバイプレーヤーたちが退団されていきましたが、こうした若い達者な役作りのできる人材がしっかり確保されているとは思えず、少々首をかしげました。宝塚は、スターだけでつくられるものではないはずです。
さて、「桜華に舞え」の数秒カットの羅列から、唐突にソフトなピンクやブルーの「ロマンス!」の幕開け。懐かしい色合いだと思うのは僕だけでしょうか。昭和の昔から様々なレビューで使われてきた色が柔らかく舞台いっぱいに揺れていて、僕は知らずに微笑んでいました。
大階段を使ったデュエットダンスも黒燕尾の群舞もないとのことですが、北翔海莉が後ろから妃海風を抱きしめているデュエットの一場面があったりして、会場がほうとため息をついたのが聞こえるようです。
先にも書きましたが、初日挨拶ではことのほか北翔海莉が美しく、実は僕など画面をストップさせてまじまじと見とれてしまったくらいです。髪の色もこのひとつ前のOne Voiceの「トウモロコシのヒゲ色(失礼)」から自然な栗色に変わり、いつものオールバックから前髪パラリでカッコイイのです。
このカーテンコールでは客席からの温かい拍手と声援の嵐に、つい涙ぐんでしまった北翔海莉ですが、すぐに立ち直って幕間に売りだされているさつまの芋焼酎の宣伝に入るところなど、いや舞台のひとだなあと感心してしまいました。
僕が彼女の舞台での涙を見たのはこれで2度めです。最初は「メリー・ウィドウ」千秋楽の涙、そして今回の退団公演初日での涙。どちらも、彼女がいつも1番に大切にしてきた「お客様」からの声援にはらりと落とされた涙です。その繋がりの強さに、僕はほんの少しの初日映像にもかかわらず、感動して何度も何度もその場面を見続けていました。
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コメント
初日、2日目、4日目と観劇してきました。
zukamenさんがおっしゃる通りみちこさん綺麗です。まず、プログラムからお美しいです。One Voice辺りから凄く痩せられて、美しさが前面に出て来ていると思います。
桜華に舞えですが、とにかく泣けます。4回観ましたが、全て泣きました。号泣です。思い出しただけでも泣けます。「この作品に巡り会う為に入団した。」まさにその通りで、桐野利秋=北翔海莉です。
初日からクオリティが高く、懸念していた鹿児島弁もニュアンスで分かるので、物語について行けます。何より組子全員熱演で、それぞれの心情が伝わってきます。特に紅さん演じる隼太郎との友情。紅さんにも泣かされます。抑えた演技でこんな演技も出来るんだと思いました。
そして殺陣が素晴らしい。とてもスピーディーでどれ程お稽古されたのでしょうか?付け焼刃では出来ません。見所のひとつです。
ロマンスはクラシカルなショーで、なんだか観たことあると思わせるシーンもありましたが、全体的には素晴らしいショーでした。そしてまたまた涙。みちこさんの想いが詰まっています。
最後にこんなにも素晴らしい作品に出会えて、みちこさん満足して卒業されるのではないでしょうか。長く苦労した事、神様はちゃんと見ていて、素晴らしい相手と作品をみちこさんに与えてくれました。
後2回観劇予定ですが、全然足りません!毎日でも観たいくらいです。早くBlu-ray発売して貰いたいです。
梅田界隈には、刀を振り上げた姿のポスターがあちこちに貼ってあり、
今までで一番かっこいいなぁと思いながら、歩いています。
美城さんの素顔の可愛らしさと、舞台上の見事なオッサン具合(ガイズが特に好き)のギャップ、いいですね。
居てほしいです、ホントに。
風ちゃんを抱きしめる北翔さんのシーンは、
直前の場面で、え?どうするの?…からのギュー(ふわっと優しく、それでいて強くギュー)なので、
頭の中で「きゃー」でした。
音楽と共に、とても素敵なシーンでした。
みゆママさん、こんばんは。
ええー、もうすでに4回観劇なさったとは。なんという羨ましいことを…。
そうですよね、北翔海莉をナマでご覧になったら、さぞかし美しかったことでしょう。
コメントをくださる方々が皆さんタオル持参で大泣きしているらしいですが、みゆママさんの周りのひとたちもたぶんそうだったのでしょう。なんだか会場がスゴイことになっちゃっているようですね。
あと2回も観劇なさるということで、細部までご覧になれますねえ。いいなあ。
僕のぶんまで楽しんで(そして泣いて)きてください。
僕もBDは買うつもりなので、予約開始日になったらすぐ予約しようと待ち構えています。
ピノ・グリさん、こんばんは。
僕も初めてポスターを見た時から、「みっちゃん、カッコイイなあ」と思っていました。
北翔海莉は黒髪がとても似合いますね。
美城れんさん、退団が本当に惜しまれます…退団後は何をなさるのか。。。気になります。
お芝居のほうに行ってほしいなあ。
「みっちゃんファン」を自認している妃海風は、あんなふうに毎日ギューっと抱きしめられて幸せでしょうね…。
「桜華に舞え」を既にご覧になった方がいらっしゃって羨ましいです。
私も来週観劇する予定ですが、ブログなどを読んでいると期待が膨む一方です。
zukamen様も注目の美城れんさんですが、星組「ロミオとジュリエット」はご覧になりましたか?
美城れんさんがジュリエットの乳母役をやってらっしゃいますが、とても素晴らしいですよ!
モンタギュー家の若者たちにからまれても一歩も引かず、ふてぶてしささえ感じさせるオバチャンぶりから一転、ジュリエットを実の母以上に思って歌う「あの子はあなたを愛している」は圧巻です。
是非機会がありましたら観て下さい。
makiさん、こんにちは。
「桜華に舞え」にはタオル持参をお勧めします。ハンカチじゃ間に合わないそうです。
ここのコメント欄でも皆さん大泣きされたようですから。
おお、美城れんがジュリエットの乳母を。
こちらも観なければなりませんね!
お勧めしていただいて、ありがとうございます!
ほるすたいんさん、こんばんは。
ご観劇、お疲れ様でした!
北翔海莉はナマの舞台で見たら、さぞかし美しかったことだろうと思います。
3回のご観劇、いいなあ。楽しんできてください。もちろんタオル付きで。
僕もまだ彼女の退団が信じられない思いです…。
ヅカメンさま、はじめまして。私はこうもりでみっ様の歌唱に度肝を抜かれてすっかり恋に落ちてしまいました!なので次の公演は!と思っていたら退団・・・切なすぎる日々です!
そんな折、ヅカメンさまのブログを拝見し、まさに私が思うみっ様をずばり書き留めていらっしゃって、以来楽しみに拝見しております。
桜華も見て参りました。変な話、宝塚の舞台でこんなにホロリとさせられるなんて・・・という、みっ様、組子の力はもとより、脚本・演出も素晴らしい作品だと思います。紅さんも礼さんも下級生の方たちもそれぞれ芝居所・見せ所があって、今の星組のために作られた作品なんだなぁと感じました。いろいろ書きたくなりますが、ネタバレしても申し訳ありませんので、ヅカメンさまがご覧になったあとにまた現れるかもしれません(笑)DVDでぜひご堪能ください!
ところで思うのですが、メリーウイドウしかり、みっ様は(線の細いタイプではないのが幸いして?)軍服がとってもお似合いでカッコイイと思うのですが!桜華の軍服姿もとてもとてもカッコイイです・・・!もちろん、他のお衣装もお似合いですが!
美城さんの退団もみっ様の退団と同じくらいショックでした。ポスト汝鳥伶と踏んでいたので、本当に劇団の損失というご意見には同意です!!
きっとみっ様は退団後もミュージカルなどに出てくれるだろうと期待をしていますが、男役のみっ様をもっともっと見たかったと思うと、本当に・・・。
様々なことが頭の中でうずまき、べそべそ泣きながら劇場をあとにいたしました・・・。
私も過去のみっ様の映像を漁っている最中ですが、「雨に唄えば」のリナ役(女役)を見てみたいと思っています!
(ラブ&ドリームの『北翔爆笑トークショー』で出てきたあの、元ネタです)ワンシーンだけの動画を少し見たことがあるのですが、みっちゃんの芸達者ぶりには脱帽です・・・!
みっちゃんファンが集っていて嬉しいです。
それも比較的新しい方がたくさんいらっしゃるのはとてもウキウキします。
↑の方で、早い退団が納得できないというコメントがあったので、ヒトサマのブログに横から失礼しますー。
みっちゃん、任期が短いのは本当に残念ですが、、みっちゃんご自身で専科の時に、5組を回ったら辞めると決めておられて外のお仕事が決まっていたこともあり、辞めると言われた劇団側が慌てて引き留めて星組にと入れたので、劇団とファンとスポンサーさん側 対して外部の決めていた方の側の双方の折り合いをつけるために短期ってことだったみたいですね。
辞めると決めておられた話は、お父様が自衛隊新聞に暗に、でもはっきりとそうわかる主旨で書かれていたこともありましたし(すでにリンク元が削除されています、残念!)その当時、外部の中川アッキーとの舞台にその頃辞めたばかりの宙組中堅の蓮水ゆうやさんがみっちゃんの紹介で出ることになったという話も出ていましたので、ああここにみっちゃん出ることになっていたんだな、、というのは雑誌を見ていてわかりました。
でも劇団側はみっちゃんがまさか辞めると言い出すと思っていなかったんでしょうね。今回の齋藤先生のメッセージにもありましたが、いつまでも劇団にいて支えてくれる人とタカを括っていたのかもしれません。
でもファンにはいつも「宝塚にいるのは人生のうちのほんの一部」とわりと昔から仰っていましたし、いつかは羽ばたきたいと思っておられたと思います。
おそらく30年くらい前の宝塚だったら、長く在位してくれたような大器のスターさんですが、運命のいたずらか、現代のせわしなさで就任が遅くなりすぎました。
でも本当に就任後の作品が素晴らしくてよかった。初めから短期で突っ走る予定だったから、余計に作品を作る先生方の思いが詰まって良作品ばかりになったのかもしれません。
今日は桐野さんの命日。
きっとみっさまも思いを込めて劇場に立たれていることと思います。
時々ネットの煽りっぽい噂で、「みっちゃんが変なことをして、横から割って入ったのだから短期で切られて当然」と書く人がいて、それを信じちゃう人もいるようなので、書きましたー。
お父様のコラムと中川アッキーの舞台の件は事実ですからねー。辞めるつもりだった人がわざわざ裏の手を使って割入ったりしません。みっちゃんの希望での3作なのは本当でしょう。
横から失礼しましたーー。
ではでは。
あんこさん、こんばんは。はじめまして。
なんと「こうもり」で北翔海莉に…というのは切ないですね。
僕は「メリー・ウィドウ」でした。
でも、まだまだ映像では彼女の舞台が観られますから。僕もそんなふうにしてナマの観劇にはかなわないにしても、何とか北翔海莉の舞台を少しずつ観ています。
「雨に唄えば」はまだ僕も観ていません。
あの声で歌も歌い、しかもフィナーレでは自分の声に戻して素晴らしい歌を聞かせてくれるそうです。
ムコさん、こんばんは。
僕も「再初心者」または「出戻り組」で、わからないことは沢山あります。
トンチンカンなことも書いているかもしれませんし、隠語もわかりません。
だから、初心者のかたたちが沢山訪れてくれるのは大変嬉しいです。
北翔海莉が辞めると決めていた話、そして辞めてから出演するはずだった舞台の話、興味深く拝見しました。
なるほど、ツジツマが合いますね。
ネットには根も葉もない噂話も、またそれを「元をきちんと確認するわけでもなく」煽る記事が沢山出ますから、北翔海莉が様々な場所で噂されていることは、ネットでたまに検索してもヒットしてしまいます。よくもまあこんな悪意あることが書けるなあと思い、ため息の出ることもしばしば。
そんな中、ムコさんの話でやっと納得がいきました。ありがとうございます!
zukamenさま、こんなところでこういう人事っぽい話を
書くのはNGかなーと思っていたので、喜んでいただけてよかったです。
自衛隊の新聞にお父様が手記を出されたのはこれ。
http://atakechan.exblog.jp/22861197/
(端っこが切れていてあまりはっきりとはわかりませんが
五組回ったら、、と書かれています。何度か読むと暗に決意をしていたように読めます)
それ以外にみっちゃんのニュースは朝雲新聞に掲載されていましたが、元記事がみなさん画像じゃなくってなくなってしまいました。
http://blog.livedoor.jp/hanazononiyukigamau/archives/8670102.html
あと2015年3月の大澄賢也演出の舞台で中川晃教と蓮水ゆうやが1月に対談しているのがこれ。
http://astand.asahi.com/entertainment/starfile/ASH1965XXH19UEHF013.html
わたしは何か忘れましたけど本屋で立ち読みした雑誌の紙面で読みましたわ。蓮水ゆうや、ちーちゃんって綺麗でしたが歌えるという感じでもなかったのと(最近舞台女優も引退されたようです)、ちょっと身の丈に合っていないお話かなと。これきっとみっちゃんの話だったんだろうなぁとわたしもはじめて紙面で見たとき思いましたが、あとでネットをみたら、そう思っておられる人も多いようでした。みっちゃんは中川アッキーの大ファンですからね。
少し小さ目の劇場での小さな舞台ですが、あっきーと並列で並ぶのはみっちゃんレベルじゃないかなぁと。
2014年のお正月、ナポレオンの時は決まっていなかった話がその年の夏の花組エリザベートの時には決まっていたんだろうと思います。エリザベートのフランツの時は、並びも扱いもよかったです。
この中川あっきーとのインタビュー記事はちょうど風の次郎吉の頃です。
ムコさん、こんにちは。
おお、これは貴重な記事のリンクをありがとうございました!
読んでみて、お父様が立派な方だと言うこともわかりました。あの親にしてこの子、ということですね。
五組全部回ったら、かあ…なんだかちょっと悲しくなりました。最初は路線の卵として大事にされていたのに、いつからこの道から外れてしまったのでしょうか。
でも、それでも最後にはトップに。僕は、北翔海莉は満足して退団していくのだろうな、と確信しました。なんでもポジティブなエネルギーに変えて。