七海ひろき退団が火をつけたのかもしれませんが、どうもこの」「ICHIGO ICHIE」というスカイステージの番組がかなりネットでも色々なところで書かれていて、どうしても観たくなりました。いや、やろうと思えば海外にいようとも「正規の過程を経て支払いしてから」アマゾンで観られるので、今回はそうやって何とか観てみたのです、はい。
89期生の仲良したちが微笑ましい
宝塚生徒さんというのは、皆思春期の10代後半で音楽学校に入学し2年間それこそみっちりとシゴかれ、その後入団してからもなんとなく「同期」とは離れがたい気分で10年以上過ごすわけです。
つまり、もう「同期」だか「同志」だかわからないような密な関係ができあがるのでしょうね。
僕はスカイステージが直接観られない海外住まいなので、生徒さんたちの普段の素顔を見る機会が極端に少ないです。そして、だからこそ今回こうして「まとめて」89期のスターたちを見ることができてよかったと思いました。
皆少女のころからおたがいを知っているわけですから、自然と「おしゃべりに花が咲く若い女性たち」に戻ってしまうのでしょう。言葉遣いも仕草も女性らしい柔らかなものでした。
仲がいい5人を見ていると、こちらまで微笑んでいるのに気づいてしまいます。
七海ひろきの「アザラシ」から「お兄様」へ
七海ひろきを初めて見たのは、朝夏まなとのプロデュースした「Brilliant Dreams」でした。
そうなのです。このころは「アザラシ」と呼ばれていたのですね。それがなぜ「お兄様」になっちゃったのでしょうか。
ここが非常におもしろかったのですが、それは組替えで環境が変わったからなのだそうです。宙組はどちらかというと先輩が後輩をいたわりながら舞台を作っていくという雰囲気なのに対し、星組は「さあ、オレについて来い!」というオラオラ系が多い、と。
それはまた男役娘役に関係なく、舞台の外で思いやりをみせる七海ひろきに周りの生徒さんたちが「頼れるひと」という安心感を持ったということでもあります。
僕はこの「お兄様」というあだ名はファンのほうから出てきたのだろうと思っていましたが、全く違っていました。宝塚の中でつけられたものだったのですね…。
しかし、彼女は他の4人に比べると非常に物静かなひとです。言葉も少ないし、落ち着いた物腰なので、そこも皆が一目置くところではないかと思いました。
七海ひろきの退団について
この当時公表されていたのは七海ひろきの退団だけで、話はもちろんそこに行きます。
決めたころはまだ迷っている時期があった、と言います。そりゃそうですよね、16年、宝塚音楽学校を含めたら実に18年間を過ごした古巣なのですから。
でも自分はなんて幸せなんだろう、と考えたらやっぱり今なのだなと思ったそうです。
この「絶頂期」に退団する、というのはよく退団者から聞く言葉ですが、やはり絶頂期だからこそ「それが永遠に続くことはない」と気づくのでしょう。
特に羽根を背負ったことのある生徒さんならなおさら、その幸せな日々を記憶にとどめたまま去って行きたいと思うのかもしれません。
そして退団が公表された時点で、「退団に向かう日々」が幸せを反芻できる時間となるのです。
退「団」は普通のひとびとが経験する退「職」でないのですから、その後の七海ひろきの人生に期待したいと思っています。
ほんわかとした明日海りおの素顔
舞台の上ではキリリとしている明日海りおが今の言葉で言う「ゆるふわ」で、全く「キリリ」とは程遠い話し方をするのが意外でしたし、笑うと美しく若い女性にしか見えません。
いや、もちろん女の子なのはわかっていますが、それにしても彼女の素顔と舞台のギャップにびっくりしてしまいました。
華奢で背もそれほど高くないし、女の子っぽい話し方と風情だからこそ、舞台では研究に研究を重ねて、現在の「明日海りお」を作り上げたのでしょう。ほんわかと舌っ足らずな話し方をしていても、舞台に対する真摯な姿勢が垣間見えていました。
当時彼女の退団はまだ公表されていませんでしたから、誰もそのことには触れていません。ただ、彼女の頭の中ではたぶん七海ひろきの言葉が響いていたことと思います。たぶんすでに退団を決心して劇団側もそれを知っていたいたでしょうから。
明日海りおの退団に関しては、僕も感想記事を書いています。
他のブロガーさんたちの詳細で綿密な調査の予想で、ある程度わかっていましたが、それにしてもこの100周年からトップの座をキープしてきた男役スターの退団は、これからの花組に大きな変化をもたらすものを言えます。
*長くなってしまったので、あとの3人に関しては次の記事で。
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