北翔海莉の「ふたり阿国」初日映像を見て

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北翔海莉が座長を務める明治座の和物ミュージカル「ふたり阿国」の初日映像を見ました。

ほんの数分の短いクリップでは、どんなミュージカルなのかよくわかりませんが、鮮やかな色の奔流が舞台にあふれる様子がうかがえます。

大掛かりなミュージカルという形では、退団以来これが「パジャマゲーム」に次ぐ二作目ということでしょうか。僕はどちらのミュージカルもこうして短い初日映像を見ただけですが、パジャマゲームに比べると、こちらのほうが北翔海莉がはるかにのびのびと演じているのがわかります。

それは、「パジャマゲーム」が退団間もないころに初めて女性として舞台に立ったからなのか、それとも彼女には和物の動きのほうが似合っているからなのか…きちんと舞台を観ていない僕には定かではありません。

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ひとつ言えるのは、北翔海莉の演じる阿国が「かぶき者」であったこと、そして「かぶき者」であるがゆえの演舞の凛々しい動きと垣間見える女性としてのエロティズムが、現在の北翔海莉にまさにうってつけの題材であったということです。

和物ミュージカルに関しては僕は宝塚でしか観たことがないのですが、こういう日本の伝統的な殺陣や現代風なラップダンスなどが混在する斬新な試みは、もっと脚光を浴びてもいいのではないかと思いました。

残念ながら今回も北翔海莉の舞台を逃すことになってしまったので、ストーリーさえ追えず。
取りあえずは皆川博子の原作を読もうとKindleで探したのですが…本も電子書籍も残念ながらありませんでした。ため息が出ます。

 

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コメント

  1. merry より:

    こういうものに疎く、前回本名で送ってしまったヅカメンさんの愛読者です。
    二人お国観てきました。何十年ぶりかの東京遠征でしたが、行った甲斐はありました。
    これまで見たことのない新しいミュージカルの試みであることは間違いありません。日本発のこうした作品が、これから生まれていくきっかけになれば素晴らしいなあと。
    出演者の皆さんはそれこそ実力者揃い。お一人お一人の芸がすごいので、華やかなことはこの上なしです。アンサンブルの学生さんたちも含めて。
    ただ惜しいことに、見せ場がたくさんあるためか、全体的なストーリーの流れでみると、どうしても走りすぎ、説明不足の感が否めませんでした。自分の知識不足、理解力不足を棚にあげてですが。前もって少しは調べても行ったのですが、展開も早く、歌詞一つ聞き漏らすとついていけないような。私みたいな歴史にもお国にもあまり詳しくなく、ポッと観に行った人間にも分かるということが、大衆演劇には必要では…などと感じたのは、空席がきになったことと、ツイッターなどでの声に同様の意見もあったので。再演可能なら、是非すっきりと明解な筋で観たいものです。
    とはいえ、舞台は迫力満点。見所満載。歌も舞いも殺陣も圧巻でした。北翔さんで言えば、もう芸が素晴らしいのはもちろんですが、春を売るのが当たり前だった当時の河原ものの女性の妖艶さ、強さと相反する女性の弱さといったものが十分感じられ、これまでに見たことがない北翔さんでした。恐怖時代等の舞台を経てまた芸を広げられたんでしょうか。これからも観るたびに、違った面を見せてくださりしいそうで、ますます期待が膨らみます。
    それと、それ以上に感じたものは、アイドルの峯岸みなみさんの健闘。技術的には一人違うレベルではありましたが、それでも熱演で、十分共感でき、立派な舞台姿でした。その峰岸さんの千秋楽の挨拶を聞いて、やはり裏には、北翔さんの手に手をとって懸命にバックアップに努めたであろう姿を思い浮かべました。私は個人的な実力もさることながら、宝塚時代に北翔さんが中心に立ったときの、舞台全体の一体感が、何より好きでした。メリーウイドゥなど、初めて観たときの感動が忘れられません。
    次のクラブセブン等の舞台も楽しみですが、またミュージカルの大舞台に立つ北翔さんの姿が待ち遠しくて仕方ありません。
    二人お国CD発売は決定しましたが、DVDは分からないようです。映像で観られるといいですね。
    お忙しい方に、長々と失礼いたしました。

    • zukamen zukamen より:

      merryさん、こんばんは。

      ご観劇の詳しくて興味深い感想をありがとうございました。
      「これまで見たことのない新しいミュージカルの試み」をおっしゃるのを読んで、ますます観られなかったのが悔やまれます…。
      様々な芸に秀でた役者たちに作られた舞台は、さぞ楽しかったことでしょう。

      CDが出るとのことですが、これはどちらかというとすでに観劇された方たちのためのものでしょうね…映像がなければどんな場面なのか想像もつきませんから。

      「宝塚時代に北翔さんが中心に立ったときの、舞台全体の一体感」というのは、僕も同じように「メリー・ウィドウ」で体験しました(映像ではありますが)。あれは北翔海莉の代表作だと僕も思います。また観たくなりました…。あのとき従者の役に抜擢された新人の暁千星が今では月組の三番手(?)ぐらいでしょうか。月日のたつのは早いものですね。

      • zukamen zukamen より:

        merryさん、
        先日のコメントがご本名だったとのことで、僭越ながら修正させていただきました。昔のレンタルブログと違ってこういうこともできるので便利です。

        • merry より:

          お手数おかけしました。またご迷惑でなければ、時々コメント入れさせて頂ければと思います。こういったことも初体験ですで、失礼がないかとドキドキもんなのですが。前記「手に手をとって」という表現は、「手取り足取り」の間違いです。自分の書いた文を人前に出すというのはなかなか難しい(私の場合は恥ずかしい)です。ヅカメンさんはすごいですよね。また次の記事を楽しみにお待ちしてます。

  2. merry より:

    追伸です。他の方のブログに、木の実ナナのお国の映像が上がってました。あまりのド迫力、エネルギー、そして人間くささ、妖艶さに驚きました。ヅカメンさんはご覧になったことがおありかもしれませんが。今回の二人お国は全く別物で比べるのもおかしいのですが、何だかスマートにショーアップされ、生々しさがなくなった感じです。ミュージカルと銘打ってるし、北翔さんの個性からいっても当然なのかもしれませんが。芸の道を強調して、お話も高尚なのかしら?凡人には分かりませんが、強烈なインパクトは昔の作品の方に軍配は上がるようです。

    • zukamen zukamen より:

      こんにちは、merryさん。
      お返事が遅れてすみません。

      他の方のブログというのは、にゃん魚さんのことですか?
      彼女のブログは理路整然とした批評が多くて、僕もファンのひとりです。

      木の実ナナの阿国は北翔海莉のそれとは全く違っていたようですが、映像を見る限りものすごい迫力がありますね。

      NHKで舞台が放送されていますし、何度も再演されているので僕も見たくなりましたが…木の実ナナはもうミュージカルには出演しないのでしょうか。今でも活動していますが、コンサートが主になっているようです。

      • merry より:

        毎回ご丁寧に返信ありがとうございます。にゃん魚さんのブログもよく読ませていただいているんです。私など観劇経験もさほど多くなく、多面的な見方などできませんが、ヅカメンさんやにゃん魚さんのいろんな見方、批評を読むことで、観劇の楽しみが膨らむ気がします。批判ではなく、納得できる批評であるところがお二人の共通点でしょうか。そして知識も情報も豊富でいらっしゃるので、大変面白いです。木の実ななさんがコンサート活動されてるなんて全く知りませんでした。また長くなってしまいましたが、これからもずっと楽しみに読ませていただきます。ついつい何度もコメントしてしまって申し訳ございません。こうしたやりとりができたことに感激してしまって。読み流してくださいね。

  3. merry より:

    ヅカメンさんのブログは、批評というよりも、宝塚への温かいメッセージと言うべきでしたでしょうかね。いろんな形があれども、皆さん宝塚愛が大きいですよね。