最初、湖月わたるは「婚活」をしていたのか…と少々ビックリしてしまいました。
いや、彼女が「誰かと恋をしたい」からではなく、「婚活をしている」ということにです。
ドキュメンタリーミュージカルとはなんぞや?
湖月わたるのような名前の知られた舞台人が「まさかなあ」と思ったら、なんと「わたるのいじらしい婚活」はミュージカルのタイトルだというのです。
ドキュメンタリー・ミュージカルというのも聞いたことがありませんし、果たしてどんな舞台になるのかと興味が湧いてきました。
映画界では英語でもモキュメンタリー(Mockmentary)というカテゴリーがあって、監督ならクリストファー・ゲストが有名です。ドキュメンタリーの形をとっていて、インタビューなども盛り込んでありますが、実は全て作られたストーリーという作品のことです。
ちなみに、彼の監督作品では「ドッグショー!」(2001)というのがありまして、これはぜひ観てもらいたいです。僕などは腹をかかえて笑ってしまいました。あまりにも面白くて。
いずれにせよ、僕はこの「わたるのいじらしい婚活」もたぶんドキュメンタリーの形を借りたショーではないかと思っていますが、さてどんな舞台になるのでしょうね。
ポスターの湖月わたるが、夜道で何やらコンビニで買ってきた小さいビニール袋を下げているのを見て、ビールとスルメイカか?という想像をかきたてますが…。
そのNo.2としては、今度はSong and Danceの舞台となり、彼女の素晴らしいダンスを見せてくれると思いますが、このふたつがセットとなっていることが面白いと思いました。
湖月わたるという努力のひと
中卒で宝塚音楽学校に入学した湖月わたるは、退団したときに「高校を卒業する」と宣言したとおりに高等学校卒業程度認定の国家試験を受けて、見事に合格しています。その後、放送大学に入学、教養学部教養学科で心理と教育コースを学び、2012年に卒業しました。2006年に宝塚を退団していますから、実に6年かかって大学を卒業して学士となっているわけです。
僕はこの話を聞いたときに、華やかな舞台で芝居とショーを見せていた宝塚の男役トップが、その後6年もの長い期間全く違った学業に励んだというその集中力に脱帽しました。
誰にでもできることではありません。現に、多くのひとたちがそうした学業再開で挫折しているからです。
湖月わたるは、そうした粘り強い精神をたぶん劇団にいるころから培っていたのでしょう。そして、だからこそ華やかにトップとして退団することができたのだと思います。
両性具有の舞台人としての湖月わたる
以前、湖月わたるの「小雨降る径」について記事を書いたことがあります。
この「小雨降る径」は、今年の「ベルサイユのばら45」で再演されたそうですが、今回も僕が一番好きだった朝海ひかるとのデュエットでした。
それだけではなく、あの「ボレロ」も僕は映像ではありますが観ています。背中がゾクゾクするほどエロティックだったことを覚えています。
そうかと思うと、しなやかにCHICAGOでは妖艶なヴェルマを演じていますし、僕はなんだかいつも湖月わたるの男だか女だかわからないエロティシズムに翻弄されているような気がします。
今回の30周年企画もまた逃しそうな予感がしますが、CHICAGOのときも偶然出張が重なったので、いつかまた舞台上の湖月わたるに会える日を楽しみにしています。
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