短い東京出張がありまして、なんとか連休をはさむことに成功しましたが、結局チケットが手に入らずに観劇を断念しました。東京宝塚劇場「オーシャンズ11」のことです。
前回も「オン・ザ・タウン」は観ましたが、「ファントム」の大盛況でチケットの激しい争奪戦から離脱。今回は、代わりと言ってはなんですが「わたるのいじらしい婚活」だけはなんとか観ることができました(こちらの感想は次の記事で)。
いやはや、東宝劇場観劇はますます難しくなっているようです。
そんなわけで、今日は「オーシャンズ11」に出演している芹香斗亜について。
花組のライナスから宙組のラスティーへ
北翔海莉がラスティーを演じた2013年花組の「オーシャンズ11」はDVDで鑑賞しました。
そのときの鑑賞では芹香斗亜はあまり印象に残っていません。
若いライナスの役でしたが、「ちょっと地味だな」というのが最初の感想でした。蘭寿とむの色気と北翔海莉とのあまりの相性のよさに釘付けになっていたからかもしれません。
「ミー・アンド・マイガール」のときも、華も実力もあるのに何かひとつ足りないような気がしました。
ところが、宙組に組み替えになってからの芹香斗亜。
「天は赤い河のほとり」で見た彼女に、僕は全く違った印象を受けました。
上の記事にも書いていますが、彼女の軽快で色気たっぷりの演技とその美しさには明らかに成長の後がうかがえました。
宙組の二番手としての芹香斗亜の誕生です。
先に書いたように、今回宙組「オーシャンズ11」の観劇はかないませんでしたので、僕には短い映像でしかラスティー芹香斗亜の活躍は見られません。
ただ映像で見る限りでは、あのテロテロのシャツは明らかに北翔海莉より似合っていました。すらりとして縦に流れる立ち姿です。北翔海莉の場合は、女性としての曲線を目立たせてしまっていましたから。
宝塚音楽学校時代の芹香斗亜
芹香斗亜は2005年に宝塚音楽学校入学。
父親は阪急などで活躍した元プロ野球選手の山沖之彦氏、そして母親は元タカラジェンヌの白川亜樹。この入学当時の写真を見たときに、そんなに大きく見えないので在学中に背が伸びたのかなと思ったら、なんと山沖氏は190cm、母親の白川亜樹は在団中は172cm。白川亜樹はそれを隠して当時の「宝塚おとめ」には171cmと申告したそうで、高長身男役が「実際の身長より低く申告する」という伝説は本当だったのですね…。
つまり公称身長173cmの芹香斗亜は全員長身家族の出身でした。
こちらの写真も入学式当時のものですが、校章バッジをつけてもらって感激のあまり泣き出した芹香斗亜が写っています。幼い泣き顔の制服姿が愛らしいです。
現役で残っている93期生の中には、愛月ひかる、青葉りく、そして彩風咲奈がいます。こうして見ると、やはり娘役としての宝塚キャリアは短いですね…トップ娘役だった舞羽美海がすでに2012年に退団していますから。
初日映像でのラスティーの色気
「天は赤い河のほとり」のラムセスで、僕は芹香斗亜の新しい魅力を見たように思いました。それは以前の記事でも書いていますが、彼女が「セクシーで若々しく傲慢な男性」を見事に演じていたからです。
コミカルな部分も難なくこなしており、それはたぶんこの作品のラスティーにも引き継がれているでしょう。
芹香斗亜の魅力は何といってもその恵まれた体躯を活かした演技の幅ですね。
以前見た彼女の舞台はどちらかというとおとなしい雰囲気でしたが、宙組で二番手となってからは肩の力を抜いて男っぽさが強調され、舞台の幅がさらに広がったように思います。
二番手というのは悪役もアクの強い役も与えられるという強みがありますよね。僕は芹香斗亜の凄みのある悪役というのも観てみたいのです。
さて、まずはとりあえず「群盗」を観てみたいと思います。
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