1月にあるかもしれないと思っていた東京出張が急に決まり、正月明けに飛んできました。
さっそく宙組公演を観劇しましたが、その次の日には妹がちょうどチケットを取ってくれた「熱愛のカルナバル」千穐楽。久しぶりに一緒に観劇することになりました。
追加ですが、たった今(16日深夜)にこんなツイートを見ました。
スカイステージで放送されるようです。ああ…もう一度観られる皆さんはラッキーですね。喉から手が出るというのはまさにこのこと。誰か見せてくれると嬉しいんですが…ダメですよね。
安奈淳 タカラヅカ・スカイ・ステージ 「OGエンターテイメントTV NAVI」の第一回オンエア日が 2/3 午後11時からに決定しました!✨
どうぞお見逃しなく!📺 pic.twitter.com/o2z6kKWGM7— アルマムジカ公式 (@news_almamusica) January 16, 2020
「ビギン・ザ・ビギン」は艶やかにしっとりと始まった
幕が上がる前から僕は緊張してドキドキしていました。
何しろ、安奈淳です。まだ若い僕がうっとりと舞台を見つめていたころの感覚が不思議に蘇りました。おぼろげながらも、彼女の忠衡や項羽やオスカルやソールを思い出していたら、会場が暗くなり幕があがりました。
ラテンバンドの前奏のようなものが始まり、それが終わるといきなり僕の目の前に安奈淳が現れました。黒いラメの上着に黒いパンツ姿。真紅の口紅が鮮やかで、白髪の混じる上品なヘアスタイルが懐かしい顔をふわりと囲んでいます。
そして始まったのが「ビギン・ザ・ビギン」でした。
安奈淳の懐かしい独特のこぶしのまわし方、そしてコケティッシュな微笑みとともに、それはあくまでも艷やかに伸びやかに会場を包みました。
舞台にいるのは明らかに安奈淳でしたが、僕の覚えている若い彼女の歌からはつらつとした若さを失わせた代わりに、「自分も楽しんでいるよ」と伝える軽やかさと大人の女性としてのしっとりとした色気が加わっていました。
たぶん僕は口をぽかんと開け、目を見開いた情けない顔をしていたことと思います。息さえついていたかも定かではなく、ただ舞台上の憧れの君を見つめていました。
お久しぶりです、おトミさん。実に40年ぶりですね。
以前「宝塚バトン」で「最初に好きになったジェンヌさんは?」という質問に「安奈淳です」と即答できるほど憧れていました。
「ディス・アケル・ディア」はベルサイユのばらでも歌われていた!
第二部で真紅のソフトなスーツに着替えた安奈淳。これは12月初めのリサイタルでも着た衣装ですね。豪華でとてもよく似合っています。
スペイン語の歌が始まると、どこかで聴いた曲だなあと思いました。
安奈淳が歌っていたのか、他の歌手で聴いたのかどうしても思い出せませんでしたが、曲が終わると彼女自ら教えてくれました。
なんと1975年の「ベルサイユのばら」フィナーレで日本語で歌っていた曲だったのです。(YouTubeで安奈淳「ディス・アケル・ディア」で検索すると出てきます)
私の夢は今はもうすべて失われたの。
もういらない、夢もなにもかも。
もういらない
そう、あなたを失ったあの日から。y nos queremos y nos queremos, desde aquel día,
desde aquel día, desde aquel día. pic.twitter.com/C9FK3BuxWm— 高橋正人 (@masatango1962) January 14, 2020
スペイン語はわからないけれど、失われた愛を切々と語る安奈淳の歌声には、彼女の人生の切り取られた時間が詰まっているような印象を受けました。しみじみと心に響きかける彼女の声に呼応するのは、やはり僕も年取ったからでしょうか。
ノバ・ボサ・ノバの「アマール・アマール」はやはり安奈淳の傑作だった
短いおしゃべりのあと、この「アマール・アマール」が始まった時には、胸が熱くなりました。あのときの安奈淳を鮮明に思い出すことができるからです。
「ノバ・ボサ・ノバ」は1971年初演の鴨川清作の最高傑作で、安奈淳のソールは1976年の再演でした。
ラテン音楽と言えばこの「ノバ・ボサ・ノバ」が筆頭にあげられますが、その中でもこの「アマール・アマール」は安奈淳の甘い歌声が大変印象深く心に残っています。今回は少々短いバージョンで残念でしたが、それでも彼女の粋な解釈に酔いしれることができて嬉しかったです。
必ず一度はリサイタルへ…
3月にリサイタルがあるというのは以前記事にもしました。
まさかそんなに早く出張があるとは思えませんので、今回も見送りとなりそうです。
ただし、前回の55周年コンサートのDVDはすでに申し込んであります。2月に発送ということで妹の住所にしておきましたので、次回日本に行ったときに受け取ることになると思います。
5年などあっと言う間ですから、60周年リサイタルには何としても駆けつける予定です。
来月には彼女の本も出版されるそうですが、妹が持っていたこちらの本も読破しました。彼女の第三者による伝記ですが、宝塚に入る前の記述が多く、もう少しあとのほうも詳しく書いてほしかったと思いました。
さて、「熱愛のカルナバル」についての記事はもう少し続きます。安奈淳以外のOGたちも素晴らしかったので、次の記事で。
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