以前の記事「妖艶でダイナミックな湖月わたるのダンス」でちょっと書き残したことを。
湖月わたる、水夏希、彩吹真央は、Argentangoという去年のショーに出演していましたが、こちらでは、もちろん「抱かれて踊る」タンゴの女役です。調べてみましたが、DVDは出ていないようです(地団駄)。
つまり僕が見られるのは、このPR映像とネットのいくつかの記事と写真のみです。
以前の記事では言及しませんでしたが、水夏希のアクロバティックなタンゴが実に見事です。あくまでもPR映像の中でのことですが(しつこく地団駄)。
2005年の羽山紀代美30周年のダンスで安蘭けいを軽々と抱き上げていた彼女が、今度は反対にとてもエロティックなリフトを見せてくれます。しかし、男性のリフトはスゴイですなあ…片手ですよ、片手。で、頭の上にまで持ち上げちゃうわけです。それどころか、ブンブンと振り回してもいます。
ここのところちょっと「宝塚のダンスにおけるリフト」について考えていたのですが、いくら僕がこの男性の片手軽々リフトに「うわあ」と感嘆の声をあげても、だからと言ってじゃこのようなアクロバティックでエロティックなリフトを宝塚で見たいかとなると…違うような気がします。
僕たち(あえて男性である僕も仲間に入れていただきますが)ファンが宝塚の男役たちに求めるものは、「男性としての肉体をもつひと」ではなく、「あくまでも女性が演じる理想の男性としての夢」なんですよね。下世話な言い方ですが、男性の股間にあるものを全く意識しないところに宝塚の男性像があるわけです。良い悪いではなく、全く別の世界なのです。
いずれにしろ、その水夏希や湖月わたるの退団後の世界を観たり、また彼女たちの懐かしい宝塚時代のDVDなどを観たりしていると、なんだかもう男だの女だのの境界を超えた倒錯の世界に紛れ込んでしまいます。
特に湖月わたるなんか、タンゴでは男女どちらのパートもいまだに踊っているわけですから。
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