僕が数年前に宝塚観劇を再スタートさせたころから、「ディナーショー」という不思議で魅力的な言葉に何度か出会いました。
若い頃の観劇では全くそうしたディナーショーには縁も円もありませんでしたから、もっぱら観劇のみのファンでした。たぶんその時代も「ディナーショー」はあったのでしょうが、なんせネットのない時代ですから、情報がしがない一大学生の耳に入ってくるはずもなく、そんな豪華で華やかなショーがあることさえ知りませんでした。
そんなわけで、今日は一度は憧れるディナーショーについて書いてみたいと思います。
すぐに手に入るわけがないディナーショーのチケット
僕の妹は昔ファンクラブに入っていましたので、一度聞いたことがあります。
「ディナーショーに行ったことがある?」と。
答えは簡単、「No」でした。
というのも、彼女がファンだった宝塚男役の桐生のぼるはその後娘役に転向していましたし、残念ながらディナーショーを開催してもらえるほどの路線男役ではなかったからです。妹はお茶会には必ず参加していたようですし、「ディナーショー」のチケット争奪に関しては僕より少し知識がありますので、今回は色々と教えてもらえました。
生徒さんの人気度とその規模にもよりますが、実際に一般客はほとんどチケットを取れないということです。つまりファンクラブの熱心なファン、そして貢献度、またはそのひとたちの知り合い以外は、たやすく得られるものではないのですね…。
そこに目をつけて高額転売業者が暗躍していたわけですが、「行ってみようかな」というぐらいの一般ファンが簡単に手に入るチケットではないことを考えると、どうやらそこらへんに僕たちには見えない個人的な癒着もあったのではないかと推測します。
これからはそういうことも少なくなるのがありがたいですが。
そんなわけで、北翔海莉のものも含めていくつかのディナーショーを映像では見たことがありますが、それが一体どんな雰囲気なのか僕には確かめる術がありません。残念。
様々な「ディナーショー」を映像で見ての感想
いずれにしろ、ディナーショーはファンのためのものだということはわかります。
お茶会はファンとの交流ですが、ディナーショーはホテルでの華やかなショーに食事もコース料理、お値段も数万円となります。
でも、普段は舞台でしか見られないご贔屓のスターが舞台よりも近くで歌い、そして踊り、おしゃべりをし、しかも客席の間を回ることもあり、ファンにとっては万難を排して出席したいイベントでしょう。
映像を見た限りでは、舞台では見られないもっとカジュアルなおしゃべりも客席との交流もありました。
確か蘭寿とむのディナーショーでは「奥様、お手をどうぞ」なんてファンの手を取り、チークダンスまで踊っていましたし。そう言えば、そのあとで壮一帆にまで手を差し出して客席から「きゃー」という声が上がり、見ていて楽しかったです。
妃海風のミュージックサロンはなかなかシロウトっぽく、返って彼女の初々しさが際立ってこちらも楽しめました。95期の3人の男役、礼真琴、瀬央ゆりあ、ひろ香祐まで出演していてかなり豪華なショーでした。
宝塚生徒さんたちの席は様々だった
もちろん同期たちなど、他の宝塚生徒そしてOGたちの姿が客席に見えることも楽しみのひとつだと思います。
ただしその席は様々で、蘭寿とむのショーのように同期の壮一帆や同じ花組の望海風斗たちは食事のできるテーブルについていましたが、妃海風ミュージックサロンでは星組の生徒さんたちは壁際の折りたたみ椅子で観劇していました。
この違いがちょっと興味深いと思います。
僕にはよくわからないのですが、これはそれぞれファンクラブが用意した席だということでしょうか。
ファンは気合いを入れてドレスを選ぶ(らしい)
男性はこういうショーの場合はたぶんきちんとしたスーツで出席、あまり面白味がありません。
その点女性は(はるな 檸檬の「ZUCCA x ZUCA」によると)誰もが気合いを入れてドレスを新調し、晴れの場に挑むらしいのです。つまり結婚式に呼ばれたときのようなドレスということかなと思いますが、それにしても華やかな客席になることは間違いないでしょう。
普段着ないようなドレスを楽しむのは女性の特権なのですから、思いっきりオシャレをしてほしいと思います。
それにしても、こうした着ていくドレスのことまでワクワクしながら考えたり、夢のようなショーの時間を過ごしたり、宝塚ファンであるのは何とも楽しい趣味ではあります。
男性は、まあ…よほどファッションに目の利く人でない限り地味なスーツで登場でしょうから、返って目立ちそうですね。
さて、僕はいつかディナーショーに行けるのだろうか…
残念ながら僕はまだまだ退職には手が届きませんので、何ヶ月も前から予約しなければならない日本でのディナーショーにはとても行けそうもありません。遠く離れた南半球住まい、年に1−2回しかない出張も急に決まってしまいますし、なんとか舞台のチケットはとれてもディナーショーなど夢の夢です。
ましてやファンクラブにも入っていませんので、チケットを獲得できるかさえ疑問です。
が、何とかいつかは僕の知る宝塚OGたちのショーに行ってみたいものだと思っています。
そりゃあ一番観たいのは、僕が若い頃熱烈なファンだった安奈淳のコンサートに決まっています。もちろん。
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