「わたるのいじらしい婚活」で等身大の湖月わたるに会う

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今回の東京出張は、宝塚観劇を視野に入れて三連休を入れてやって来ましたが、考えが甘すぎたようです。東京宝塚劇場のチケットは全く取ることができず、宙組「オーシャンズ11」はうらめしくも見逃しました。

ただし、ラッキーにも先週ギリギリで「わたるのいじらしい婚活」のチケットが取れたので、なんとか観劇してきました。

本当に「いじらしい婚活」をしているのかとビックリした湖月わたるの30周年企画
最初、湖月わたるは「婚活」をしていたのか…と少々ビックリしてしまいました。 いや、彼女が「誰かと恋をしたい」からではなく、「婚活をしている」ということにです。 ドキュメンタリーミュージカルとはなんぞや? 湖月わたるのような名前の知られた舞台...

 

DDD青山クロスシアターという小劇場の舞台

渋谷のDDD青山クロスシアターという劇場を、僕は知りませんでした。渋谷などという大きな駅から歩いて10分ほどということでしたので迷わずタクシーに乗りましたが、タクシーの運転手にも聞いたことがないと言われてしまいました。それでも、乗ってから5分ほどで着いて、開演時間には間に合いました。

 

 

とても小さな劇場で、座席数は200もないように見えました。
舞台もとても近くて、どちらかと言うと僕がオーストラリアで慣れ親しんでいるストレートプレイの小劇場のようです。それだけに、いざ舞台が始まると湖月わたると朝海ひかるがとても近くて、返ってドキドキしてしまいました。

一応オペラグラスも持っていったのですが、一度も使いませんでした。それほど舞台が近かったからです。

 

ドキュメンタリーミュージカルの試み

湖月わたるの30周年の企画ということで、彼女の「婚活」と私生活を追いながら舞台が進行していきます。そこに長年友達でもある朝海ひかるが出てきて、合コンを設定したり悩みを聞いてあげたり、という何とも不思議なミュージカルでした。

合コンの映像に出てきて男性たちの視線を集めてしまったのは、宝塚OGの大夏しづきでした。

75期同期。今はモデルの仕事をしていて、湖月わたるが退団したときに色々と「女性に戻るアドバイス」をしてくれたよき同期仲間らしいです。そのよしみで登場したのでしょうね。

「あんなふうに自然に男たちの関心を集めるヤツをなぜ合コンに誘ったのか」と地団駄踏む湖月わたるに笑ってしまいました。

こちらの宝塚☆スタートークでも、彼女の話が出ています。

さて、ミュージカルというからにはやはり歌とダンスも出てきます。ただしそれはごく少なくて、湖月わたるのダンスに惹かれる僕としては物足りないものを感じました。

共演の朝海ひかるも独唱は1度だけでした。こちらもダンスの朝海ひかるですから、全くダンスなしというのは少々残念です。

それでも、笑わせる場面が多く、観客も僕を含めてクスクスと笑ったり大笑いをしたりとても楽しい舞台ではありました。そして、最後はしんみりとしてしまったり。

この30周年企画自体が2つの公演から構成されていて、もうひとつの歌とダンスが主になるほうの舞台は様々なOGたちも招かれたコンサート風になっています。本当はこちらのほうが見たかったのですが、3ヶ月も後だということで残念ながらいきなり出張でもなければ観劇は不可能のようです。

 

等身大の湖月わたるを見たいか見たくないか…

僕にとって宝塚の生徒さんたち、あるいは宝塚OGたちは「憧れの存在」です。
ですから、その憧れの「高嶺の花」の日常を見たいかと問われたら、「うーん」と考え込んでしまいます。

湖月わたるもそのひとりなのです。
OG公演ではまだまだ現役男役として通る素晴らしいダンスを見せてくれますし、そうかと思うとCHICAGOでは脚線美の妖艶な女性を演じています。

そんな湖月わたるの「婚活」を果たして僕は見たかったのかと疑問だったのです。

もちろんそうした「等身大の彼女」を見てもっとファンになってしまうひとたちもいることでしょう。普通の市井の女性としての湖月わたるの悩みや日常はとても親しみやすく、そうした彼女の一面を垣間見られるのはファンとしても楽しいと思います。

そう考えると、これは「ファンのための」等身大の湖月わたるを見せる舞台だったのかもしれません。笑ったり泣いたり悩んだり…そうした彼女を見ることでファンは同性同士の親しみで彼女に近づいたという感覚をおぼえるのでしょう。男性ファンである僕は、ちょっと違うふうに感じましたが。

この公演は湖月わたるとファンのために作られた舞台であり、ほかの誰も彼女の役をすることはできないのです。そこが他のミュージカルとの徹底的な違いだと思います。

 

もうひとつおもしろかったのは、舞台で湖月わたるが自分の身長を175cmと言っていましたが、Wikipediaでは174cmになっていることです。
先のブログ記事では芹香斗亜の母親白川亜樹が自分の身長を1センチ低く申告したというのを書きましたが、高身長の男役たちは本当に身長を低めに申告するのだなあと感心してしまいました。微笑ましかったです。

 

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